井荻寿一「霊能探偵ミコB」(1996年3月1日初版・1997年6月5日9版発行)

 神宮寺ミコ霊能探偵事務所。
 神宮寺ミコは清楚でありながらも、色っぽい美人霊能師で、どんな霊能相談でも見事解決。
 彼女の助手を務めるのは神田六郎(通称・カンロク)。
 さて、今回の依頼は…?

・「第十五話 愚か者に天罰を」
「ミコは心霊番組に出演することとなる。
 共演するのは天主堂礼明という霊媒師であったが、実際はペテン師であった。
 墓地での撮影ではミコにお株を奪われまくり、彼のプライドはいたく傷つく。
 ロケが自殺の名所の滝に移った際、彼は手下と共謀して、彼女を犯そうとするのだが…」

・「第十六話 はちきれる想い」
「月に一度の荒行の日。
 カンロクは風邪で体調が悪いにもかかわらず、ミコのセクシー姿を見たいがために、荷物持ちとして付き添う。
 だが、くしゃみをしたはずみで川に転落し、荷物の中の着替えもびしょ濡れになる。
 仕方なく、全裸のミコとカンロクは焚火の前で、背中合わせになって、身体を温める。
 そこに釣り人がやって来て…」

・「第十七話 悲しみの躯」
「吉祥寺緑地公園。
 ここは先日、バラバラ殺人事件があった場所で、血だらけの女の霊が出るという噂が立つ。
 公園の管理人から依頼を受け、日暮れ、ミコとカンロクは公園の中を調べる。
 茂みの中はいろんなカップルが青姦の真っ最中で、カンロクは怖いお兄さんに覗きと間違えられる。
 そこで、ミコはカンロクとカップルのふりをして、その場をごまかすのだが…」

・「第十八話 女の園」
「三日ほど前から、聖マリアンヌ女学院の女子寮に化け物が突如現れる。
 ミコたちは寮母に呼ばれ、寮内を調査することになるが、生物研究会の少女三人がカンロクに目を付けていた。
 彼女達の目的は、最大のナゾの生物である「男」を研究すること。
 彼女達はカンロクを拉致し、いろいろと彼の反応を調べるのだが…」

・「第十九話 砂浜のエゴイスト」
「海水浴場からの依頼で、ミコたちはある浜辺にやって来る。
 昼間にもかかわらず、ここでは霊現象が起こるらしい。
 カンロクも荷物持ちで来ていたが、カキ氷屋の老人をぎっくり腰にしてしまい、延々とカキ氷を作ることとなる。
 一方、ミコとまおは悲鳴を聞き、その方に駆けつける。
 そこでは巨大な蟻地獄ができ、若い娘が底に引きずり込まれては、卑猥なことをされていた。
 ミコは底に降り、砂の中に潜む霊にわずかな呪具で挑むのだが…」

・「第二十話 真夏の夜の夢」
(前編)
 その晩、ミコ・カンロク・まおは浜辺で花火をする。
 そこにまおの父親が現れ、彼女を連れ去ってしまう。
 仕方なく、ミコとカンロクがホテルに戻ると、まおの乗った車が事故を起こしたと知らされる。
 病院に行くと、まおと父親は幸いにも軽傷であった。
 まおの父親は、トンネルの中で何かがフロントガラスにぶつかり、前が見えず、事故を起こしたと話す。
 このトンネルは心霊スポットとして有名で、病院からの帰り、ミコとカンロクがそのトンネルに立ち寄ると…。
(後編)
 トンネルの悪霊はカンロクにとり憑き、ミコを犯そうとする。
 カンロクは、それを阻止すべく、悪霊を自分の意識と共に深層へと閉じ込める。
 意識不明になったカンロクを覚醒させるためには「本人が現生で一番望んでいたこと」をすればよいらしい。
 そこで、ミコは…。

・「第ニ十一話 神の懐」
「このところ、ミコは自分の未熟さを痛感し、もう一度修行しなおすため、師匠のいる山を訪れる。
 師匠はミコに、霊力を高めるには「神とまぐわること」だと教える。
 具体的には、三日三晩、禊を行い、身を清めた後、ある社の中の神像と身体を合わせるのであった。
 そうすれば、神像から多大な霊力と、強力な言霊を秘めた神字が授けられるというのだが…」

・「第ニ十二話 霊能大決戦」
(その1)
 霊能師の京極華月は霊を自在に操る能力を持っていた。
 彼は京極霊能社を旗揚げする前に、ミコやアズサといった邪魔者を排除しようと考える。
 まず最初に彼の標的になったのはアズサで…。
(その2)
 水天宮鏡華は山を降り、自分の店(中国飯店 鏡華楼)に戻る。
 だが、そこに待ち構えていたのは、京極華月で、店は彼のものになったと鏡華に告げる。
 鏡華は腕づくで取り戻そうとするが…。
 その後、ミコのもとにアズサから電話があり、建設中のビルに呼び出される。
 そこでミコが目にしたものとは…。
(その3)
 ミコは囚われ、京極華月に犯されそうになる。
 アズサと鏡華は性奴隷にされながらも、ミコを救うため、全能力を用いて抵抗する。
 二人の努力に応えるべく、ミコは神像より授かった「掌破天」を発動させる…。

 「悲しみの躯」が思い出の作品で、懐かしいです。
 ちなみに、この作品は「霊能探偵ミコ」には珍しいグロ描写があります。

2023年11月11・14日 ページ作成・執筆

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