井荻寿一「霊能探偵ミコC」(1997年2月1日初版・5月20日2版発行)

 神宮寺ミコ霊能探偵事務所。
 神宮寺ミコは清楚でありながらも、色っぽい美人霊能師で、どんな霊能相談でも見事解決。
 彼女の助手を務めるのは神田六郎(通称・カンロク)。
 さて、今回の依頼は…?

・「第ニ十三話 禁断の奥義」
「神像より授かった「掌破天」は使った後に性欲が暴走するという代償があった。
 これのために、ミコは「掌破天」の使用を躊躇する。
 そんなある日、ある田舎うどんの店から依頼が入る。
 一週間前から、店の若い女従業員が化物に襲われ、裸に剥かれ、いたずらをされていた。
 ミコは女店員に扮し、様子を窺うのだが…」

・「第ニ十四話 さよなら まおちゃん」
(前編)
 まおはカンロクのことを想うも、彼の心はミコにしか向けられていない。
 彼女はある決心をして、電話でミコにそのことを打ち明ける。
 カンロクには公園に呼び出して、直に話そうとするが、公園で彼女は暴漢たちに襲われ…。
(後編)
 ミコとカンロクが公園に駆けつけると、まおは強力な霊に憑依されていた。
 ミコは彼女の攻撃に彼女の哀しみと一途な思いを感じ取る。
 除霊を終えた後、まおとカンロクは公園に二人きりになり…。

・「第二十五話 決意の奥義゛掌破天″」
(その1)
 仕事の合間に、ミコとカンロクは温泉に行く。
 ミコと結ばれるよう、カンロクはちゃんと温泉旅館について調べ、夜もうまくミコを酔わす。
 彼の計画通りに進むかと思われたが…。
(その2)
 ミコは温泉で人形の霊に襲われる。
 人形は幼くして死んだ少女の持っていたもので、少女の両親によって捨てられた後、この旅館に拾われ、飾られる。
 それから十年の間、人形は力を蓄え続け、大人への復讐の念に満ち溢れていた。
 しかし、持ち主だった少女の霊は既に浄化され、人形に復讐を止めるよう訴える。
 ミコは人形を諭そうとするのだが…。
 一方のカンロクは自分の失態に落ち込んでいた。
 その時、温泉でミコが異変に巻き込まれていることを知らされ、駆けつける…。
(その3)
 カンロクを救うために、ミコは掌破天を使う。
 その後、副作用に苦しむミコにカンロクは…。

・「第二十六話 出会い」
「カンロクが城東大学に入った頃、友人達とこっくりさんをする。
 そのせいで悪霊を呼び出してしまい、ミス城東大の安部マリアが犯される。
 カンロクがタウンページで霊能師を調べると、目に留まったのが神宮寺ミコ霊能探偵事務所であった…」

・「第二十七話 新たなる鏡華の野望」
(その1)
 ミコの師匠が付き人の茅乃と共に上京する。
 その際、ミコは師匠にカンロクと結ばれた時のことについて相談する。
 彼が絶頂に達した時、「神の力」が注がれたように感じたのであった。
 これを盗み聞きしていた水天宮鏡華はあることを思いつく…。
(その2)
 彼女はカンロクをおびき出し、自分の店の一室に拘束する。
 彼女はあの手この手で彼を発情させようとするが、カンロクはミコへの愛から勃たないよう頑張る。
 それでも、遂に勃ってしまい、やられてしまうのだが…。
(その3)
 カンロクがなかなかしぶとく、鏡華はミコ本人を店に呼び出す。
 彼女は呪いの人形でミコを思い通りに動かし、カンロクとセックスさせる。
 そして、絶頂時に自分がカンロクの精を受けようとするのだが…。

 憑依体質の女子大生、出雲まおはこの巻で「さよなら」です。
 ミコ・カンロクと三角関係になるのかと思いきや、キャラの弱さ故か、あまり活躍できず終いでした。
 彼女の事を思うと、「GS美神」の「(幽霊から人間になってからの)おキヌちゃん」がオーバーラップしてしまいます。

2023年11月13・15日 ページ作成・執筆

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