井荻寿一「霊能探偵ミコJ」(2002年12月1日第1刷発行)

 神宮寺ミコ霊能探偵事務所。
 神宮寺ミコは清楚でありながらも、色っぽい美人霊能師で、どんな霊能相談でも見事解決。
 彼女の助手を務めるのは神田六郎(通称・カンロク)。
 さて、今回の依頼は…?

・「第七十四話 掌破天の余波」
「(第七十三話の続き)
 掌破天の副作用により、ミコは凄まじい情欲に襲われる。
 アズサはカンロクにミコを慰めるよう言う。
 そんなこんなでいろいろ盛り上がっている頃、百闢ー渓人師匠と茅乃は待ちぼうけを喰らわされていた。
 二人は上京してきたものの、京極華月との一連の騒動で弟子たちは誰も迎えに来れなかったのである。
 それでも、バスガールの色香に惹かれ、百闢ーと茅乃ははとバスに乗るのだが…」

・「第七十五話 茅乃の憂鬱」
「東京タワーの前で、ミコたちは百闢ーと偶然に会う。
 百闢ーは茅乃が行方不明になったとミコたちに泣きつく。
 実は、百闢ーがバスガイドとまぐわっている現場を茅乃に見られ、彼女は姿を消してしまったのであった。
 一方、茅乃は東京のど真ん中に一文無しで途方に暮れていた。
 そこにサラリーマン風の男性がお小遣いをあげると話しかけてくる。
 彼女が男性に付いて行くと、そこはラブホテルで…」

・「第七十六話 東京ディープ観光」
「茅乃はホテルで犯されそうになり、大ピンチ。
 百闢ーは彼女のパンティーの中に「符」を仕込んでおり、それによって彼女の危機を知る。
 百闢ーははとバスをバス・ジャックして、ラブホテルに殴り込みをかける…」

・「第七十七話 私はだれ?」
「メルは憂鬱であった。
 彼女は京極華月によって作られた人形なのだが、百闢ーや鏡華が言うように、人の魂が込められているのかもしれない。
 彼女は人間である自分に思いを馳せる。
 その翌日、ある婦人が事務所を訪ねてくる。
 彼女の娘(16歳)は、どこも悪くはないのに、半年間も意識がなかなか戻らなかった。
 その様子は魂が抜けているようだと言うのだが…」

・「第七十八話 メルの決断」
「ある病院の「榊恵」の病室。
 メルは彼女に同調する波動をわずかだが感じる。
 彼女には「人形の帝国」を創るという野望があったが、人間になったらやりたいこともあった。
 メルの決断とは…?」

・「第七十九話 小さな心」
「事務所は再びミコとカンロクの二人だけ。
 だが、その夜、カンロクの枕元にメルが現れる。
 どうも榊恵の身体が寝ている間、魂が人形に戻ってきているらしい。
 メルは自分の心がいずれなくなることを恐れていて…」

・「第八十話 違いすぎた人格」
「翌日、カンロクは夜の公園で榊恵と出会う。
 彼女は気が付いたら、こっちの方に来ていたと話し、怯えていた。
 彼女はいじめられっ子で、その日も、いじめっ子たちにいやらしいいじめを受ける。
 すると、突然「それでいいのか」という声が頭の中で聞こえ、一瞬気が遠くなると、いじめっ子たちは皆、ノックアウトされていた。
 カンロクは恵を事務所に連れて行き、ミコに相談する。
 恵が疲れて眠ってしまうと、そこにメルが現れる…」

・「第八十一話 メルの鼓動」
「ミコは恵にメルについて話す。
 メルは彼女の心の一部、それも抑圧された心であった。
 恵はメルを受け入れることができるのであろうか…?」

・「第八十二話 想いの果て」
「メルの想いが恵にも伝わり、彼女はカンロクに好意を抱く。
 帰り道、彼女は思いがけず、カンロクに背後から抱きついてしまい…」

・「第八十三話 究極の隠し味」
「スープが評判の、行列のできるラーメン屋、一京。
 昼間、その前をミコとカンロクは通りがかり、ミコは「重い」ものを感じる。
 カンロクもまた違和感を抱くが、それが何なのかがはっきりと掴めない。
 その夜、ミコはラーメン屋の前に行く。
 彼女は何かがあると確信し、カンロクに電話しようとした時、店主に拉致される。
 気が付くと、彼女は机に四肢を固定されていた。
 店主の目的とは…?」

 「YOUNG HIP」2001年11月号〜2002年9月号に掲載された作品が収録されております。

2023年12月19・25日 ページ作成・執筆

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