日野日出志「地獄のどくどく姫A」(1989年11月20日初版発行)

「新町中学校生物部の部員達が、ドブ川で捕まえた魚。
 恐ろしく奇怪な外見で、どの図鑑にも載っていない。
 その魚が行方不明になって以来、生物部部員、木村と水野晴子をはじめとして、生徒達が次々に奇妙な病気にかかっていく。
 その病気とは、イボイボが身体中にでき、それが巨大化するというものであった。
 しかも、そのイボの中には、あの謎の魚が胎児のように成長していたのである。
 医者はなす術もなく、学校は休校。
 そんな時、水野晴子の祖母が、晴子の両親の家を訪れる。
 祖母によると、晴子の病気は、江戸時代の文献にある「魔胎魚」によるものらしい。
 晴子を救うため、祖母は「地獄のどくどく姫」を呼び出す。
 新月の夜、夢遊状態で外にさまよい出した晴子の後をつけ、どくどく姫が「魔胎魚の巣」を突き止めると…」

 どくどく姫は、一応はプリンセスでありながら、息は毒ガス、舌からは「血毒液」、目からは「死毒光線」と、外見からは想像がつかないほど、デンジャラスな御方です。
 でも、実際は、おどろおどろしく煽っているのとは裏腹に、頼まれごとには律儀に応え、かなりいい人(?)であります。
 たった二巻で終わってしまいましたが、もっと活躍が見たかったなあ〜。

・備考
 カバーの上部、ネズミの齧り痕あり。

2019年6月25日 ページ作成・執筆

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