森須久依「かわいそうな亜弓」(1991年2月10日初版発行)
収録作品
・「かわいそうな亜弓」(「ひとみCCミステリー」1988年12月30日号掲載)
「高校二年生の高中京子は、地味で大人しい眼鏡っ娘。
一方、彼女の親友、木村亜弓は可愛く、皆の人気者。
二人はいつも一緒にいるが、京子は、亜弓のまぶしさが徐々に苦痛になってくる。
ある時、亜弓は、好きな人ができたと京子に打ち明ける。
相手は、京子も重いを寄せる萩野利明であった。
だが、ある機会に、京子は利明に告白される。
にもかかわらず、京子は、亜弓に応援すると言い、亜弓が利明に告白することをあえて止めない。
利明にふられ、亜弓は、京子に裏切られたと思い、その夜、焼身自殺をする。
亜弓の死後、京子は自分の嫉妬心を深く反省するが、彼女の周囲に、亜弓の亡霊が現れるようになり…」
・「鳥になった少女」(「ひとみCCミステリー」1990年10月30日号掲載)
「北ノ森高等学校。
一年のクラスに、佐東愛(いつみ)という少女が東京から転入してくる。
彼女は非常にとっつきにくく、早速、クラスで孤立するが、隣席の池沢舞だけは彼女に話しかけてくる。
彼女は、恋人の日野直生と共に、バードウォッチング部を作っていて、愛を誘う。
だが、愛は、二人のバカップルぶりにウンザリ。
それでも、積極的な舞に愛は付き合わされるが、ある時、感情を爆発させ、友達ヅラして、えらそうなことを言うなと怒鳴りつけてしまう。
愛がその場を逃げ去ると、直生とばったり出会う。
彼女の涙を見て、彼は、一人で抱え込むのはよくないと、部室に来るよう勧める。
愛は直生が、彼女に想いを寄せてると考えるが、部室の外で、舞と直生の会話を聞き、真相を知る。
舞にとって彼女は「かわいそー」で、直生にとっては「アブナイ」奴であった。
二人にバカにされたと思い、愛は復讐を決意。
まず、愛は舞と仲良くなるふりをして、陰で、彼女に次々と嫌がらせをする。
そして、策を弄して、直生に接近していくのだが…」
・「天使にさよなら」(「ひとみDX」1988年11月25日号掲載)
「緑坂高等学校。
二年生のるいは、真面目がとりえの平凡な少女。
ある日、彼女のクラスに「帝良海(ていら・かい)」という異色の転入生がやって来る。
腰まで長髪を伸ばし、青い目をした美男子、かつ、ヨーロッパ暮らしの秀才…なのだが、非常に不愛想。
るいは彼のことが気になって仕方がないが、何故か、彼のエスケープに付き合う破目となる。
しかも、その夜は、彼と一緒にディスコに出かけてしまう。
翌日も、海は学校で喧嘩をして、止めに入った、るいは彼と一緒に逃避行。
川土手で一休みしている時、海は彼女に自分の正体を明かすのだが…」
・「めいきんぐ・おぶ・恐怖まんが」(描き下ろし)
恐怖まんがが「キライ」な漫画家が如何にして、怪奇まんがを描いたのか、というオマケ漫画。
こういう証言ってありそうでないので、重宝します。
2021年9月1日 ページ作成・執筆