高階良子「深淵の蛇」(1989年8月5日初版発行)

・「第一話」
「高校を卒業し、住み込みの仕事も見つかり、養護施設を出ることになった松本香子。
 香子は実の母親の存在を知り、会いに行くが、そこは精神病院だった。
 半ば廃人の母親は彼女の姿を目にすると、急に暴れだす。
 仕方なく彼女は精神病院を後にするが、帰途、怪しい男達に車に連れ込まれそうになる。
 間一髪のところを、中年の男性に救われるが、彼はこれから香子が住み込みで働く邸の主人、滝本であった。
 香子は、滝本の屋敷を訪ね、主人の部屋に通されるが、突如、視力を失ってしまう。
 滝本の屋敷で世話を受けることになる香子に、滝本は彼女の出生についての話をする。
 過去、滝本と彼女の母親は『沈黙の闇』という秘密結社に属していた。
 香子の母親は、「無限なる宇宙のあらゆる力を秘める」という「緋色の蛇」を身体に宿す。
 子供との平穏な生活のため、滝本の手引きで組織から脱け出すが、出産の際のショックで精神に異常を来たしてしまう。
 それ以後、滝本の支援によって、養護施設で育てられていたのだった。
 しかし、今、香子の奥に潜む「緋色の蛇」を狙い、『沈黙の闇』は彼女を狙い始める。
 また、偶然にも、香子は、先輩だった新城隆広と再会する。
 彼には不思議な力があり、香子に「緋色の蛇」を目覚めさせないよう警告を受ける。
「緋色の蛇」を心の奥底に秘めた香子の運命は…?」

・「第二話」
「「緋色の蛇」の力を解放させ、新城隆広の命を救った香子。
 しかし、憎しみにより、「緋色の蛇」が暴走することに、香子は苦しむ。
 隆広は香子を救おうとするが、滝本によって力を封印されてしまう。
 そして、香子の過去、滝本の野望が明らかになる…」

平成27年5月27日 誤って消去したため、再びページ作成・執筆

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