ひよどり祥子「死人の声をきくがよいB」(2014年1月5日初版発行)
岸田純は霊視能力を持つ、虚弱な高校生。(鼻血は怪異の予兆。)
彼のそばには幼なじみで非業の死を遂げた早川涼子の霊が常に寄り添っていた。(意思疎通は常に身振り手振り。)
二人(?)は様々な怪事件に巻き込まれるのだが…。
・「第14話 夜、惨殺者の夜」(「チャンピオンRED」2013年4月号)
「オカルト研究会は山の中のペンションに合宿に訪れる。
非常にオシャレなペンションであったが、あまりに人里から離れすぎて、彼ら以外に客は一組だけであった。
その夜、式野が「河童=宇宙人説」について語っていると、窓の外に血まみれの娘が現れる。
彼女はひどいケガを負っており、鉈を持った男に襲われたと話す。
その話を聞き、日枝はこのペンションが幻のスラッシャー・ビデオ「夜、惨殺者の夜」の舞台に似ていることに気付く。
ペンションのオーナーは車を取って来ようとするも、悲鳴の後、首なしの男性死体が掃き出し窓に投げ込まれ、能面を付けた殺人鬼がベランダから乗り込んでくる。
皆、逃げ出すが、バラバラになってしまい…」
・「第15話 夜、惨殺者の夜U」(「チャンピオンRED」2013年5月号)
「逃げた際に、江口・日枝・ペンションの主人の奥さんはペンションに取り残されてしまう。
純は早川と共に彼らを助けに向かうのだが…。
その頃、ペンションの「夜、惨殺者の夜」の新作に向けての撮影が行われていた…」
・「第16話 エンゼル様」(「チャンピオンRED」2013年8月号)
「小泉の妹、あいかは小学校低学年の女の子。
彼女の友達のヨシエは「エンゼル様」をして以来、様子がおかしくなり、あいかに殺意を向ける。
窮地に陥ったあいかは純に助けを求めるが、彼は彼女の話を聞いているのかどうかはっきりしない。
そんなある日、あいかは公園でヨシエと会ってしまう。
ヨシエはあいかに取引を持ちかけるが、そこに魔子と名乗る娘が現われ…。
ヨシエにとり憑いているのは…?」
・「第17話 粘土マンが来る!!」(「チャンピオンRED」2013年9月号)
「子供たちの間に広がっている『粘土マン』の噂。
それは、雨の日、片手が熊手、もう一方がスコップというレインコートの泥人間が若い女性を襲って殺すというものであった。
単なる都市伝説のようだが、毎年、梅雨の時期になると、同じ手口で殺人事件が起き、粘土マンの仕業と騒がれる。
オカルト研究会の会合の帰り、純は川土手で粘土マンに襲われる。
早川に助けられ、純は雨で増量した川に逃げ込み、九死に一生を得る。
純は粘土マンの手掛かりを求め、日枝から粘土マンの情報を得る。
粘土マンが起こしたとされる事件は兜山の麓で起きていたが、純は子供の頃、兜山に遊びに行ったことがあった。
どうやら彼の過去は粘土マン関係があるようなのだが…」
・「第18話 第3回ならなら祭り」(「チャンピオンRED」2013年10月号)
「母方の田舎に帰省した際、母の同級生の佳子に誘われ、純と母親は夏祭りを見に行くこととなる。
祭りは「ならなら祭り」といって、暗い夜道をずっと進んだ高台で開かれていた。
主催者は「光の善人集会」で、山の中腹の農場で共同生活をしているカルト教団で、物質文明を敵視しているらしい。
教祖によると、「ことこと彗星」が地球に最も接近する今日は最も重要な日で、純と母親には重要な役割を担ってもらうという。
教祖の「ぶりぶり申す」の掛け声をきっかけに祭りはクライマックスへと近づいていくが…」
・「第19話 旧道の悪霊トンネル」(「チャンピオンRED」2013年11月号)
「小泉に誘われ、純は小泉のバイトの先輩たちとドライブに出かける。
ところが、どこで道を間違えたのか、車は旧道に迷い込み、旧金尾坂トンネルの前まで来てしまう。
旧金尾坂トンネルは有名な心霊スポットで、約八年前、修学旅行中のバスがトンネル火災に巻き込まれ、二十人以上死んでいた。
純はトンネルの中に多くの焼死者の霊を視て、鼻血を流すと、水野かおりという若い女性が彼を気遣ってくれる。
数日後、純は駅で水野かおりを見かけるが、彼女は大勢の霊にとり憑かれていた。
また、トンネル事故について調べるうちに、意外な事実が明らかとなる。
トンネル事故の一年後に、修学旅行に参加しなかった水野かおりという娘がトンネル内で謎の焼死を遂げていたのであった。
純は水野かおりも同姓同名ゆえに引かれていると考え、彼女を助けようとするのだが…」
・「第20話 Day of the Pig」(「チャンピオンRED」2013年12月号)
「オカルト研究会は隣県の××高原にフィールドワークへ来ている。(江口は既に退部。日枝は法事で休み。)
車を出してくれたのは小泉のバイトの先輩であったが、式野は彼らのバカップルぶりに苛々を募らせる。
その付近には農場があるらしく、先輩の彼女が見つけた小豚をキャーキャー言ってると、右手の薬指と小指を喰いちぎられる。
とりあえず、近くの養豚場に向かうが、豚の群れが人を貪り喰っていた。
純たちは倉庫に逃げ込むが、周囲を豚の群れに取り囲まれてしまう。
理由は不明だが、もしかしたら、新型ウイルスで豚が狂暴化したのかもしれない。
先輩の彼女の容態は悪化する一方で、式野は純、小泉、小泉の先輩の決死隊が一か八か車を取りに行く提案をする。
三人は車までたどり着き、ここから脱出できるのであろうか…?」
もろにB級ホラー映画な内容の「Day of the Pig」に感動しました。
人喰い豚、籠城、感染…と、ひよどり祥子先生、さすがわかっていらっしゃる!!
また、「夜、惨殺者の夜」はスラッシャー・ムービーの要素が濃いですが、「血を吸うカメラ」を彷彿させるシーンがあるのが、渋いです。
2025年8月9・14日 ページ作成・執筆