楳図かずお「こわい本 蛇1」(1996年8月20日第1刷発行)

 収録作品

・「口が耳までさける時」(1960年「虹」掲載)
「さくらは、家が貧しく、両親と別れて、ある家にもらわれることになる。
 新しい母親は、美しい女性であったが、どこか奇妙なところがあった。
 手はひどく冷たく、たまに口が裂けたり、首が伸びているように見える。
 また、食事をすることはほとんどなく、部屋には入らないよう厳しく言い渡される。
 新しい母親と婆やとの三人暮らしのまま、ぼんやりと時は流れ、秋が訪れる。
 さくらは去年も一昨年も女の子が住んでいたことを知り、婆やに尋ねると、冬になると、皆いなくなってしまうとのこと。
 さくらは新しい母親も婆やも気味悪く思い、家から逃げ出そうと考える。
 だが、彼女が母親の食事の内容を知った時、母親は遂にその本性を現わす…」

・「ヘビおばさん」
「奈良県の深い山奥にあるオツネの滝。
 そこには巨大なウワバミが住むという言い伝えがあった。
 さつきとその妹のかんな、友人の冬子がその滝に寄ると、滝壺の中から一人の女性が現れ、立ち去る。
 冬子が家に戻ると、その女性が新しい母親として家にいた。
 新しい母親は父親がいない時、冬子の前で蛇女であることを明かし、彼女を脅かす。
 冬子は父親やさつきにそのことを訴えるが、信じてもらえず、遂には、蔵に幽閉されることとなる。
 さつきとかんなは冬子の様子を見に行き、冬子を蔵から助け出そうとする。
 そこで彼女達は母親の正体を知るのだった…」

・「蛇女と白髪魔」
「孤児院から本当の両親のもとに戻ることとなった少女、小百合。
 父親は動物毒の研究者で、母親は交通事故の際、頭が少しおかしくなっていた。
 父親が仕事でアフリカに出かけている時、小百合の周囲でおかしなことが起きる。
 それは、屋根裏部屋に匿われていたタマミという少女の仕業であった。
 タマミは小百合の姉で、わけあって、屋根裏部屋に隠れ住んでいたと母親は話す。
 父親の不在の間、小百合はタマミと共に暮らすこととなるが、タマミの様子がおかしく、まるで蛇のよう。
 しかし、誰にも信じてもらえず、小百合は逆に屋根裏部屋に幽閉されることとなる。
 そんな小百合の前に、白髪魔と名乗る、蜘蛛の化け物が襲いかかってくる…」

 楳図かずお先生のエポック・メイキングな「口が耳までさける時」を収録した、「へび女」ものの名作を集めたもの。
 ただ、私、肝心要の「へび少女」「ママがこわい」を実は未読なのでありまして、エラソ〜なことを言える立場にありません。(それ以前の問題です!!)
 「他人のパンツでレスリング」は本来することではないのですが、私の駄文よりも遥かに読みやすく、内容の充実した、gogo様のブログ「夜更けの百物語」での「へび女たちの墓標-楳図かずお『口が耳までさける時』」を一読されることを是非是非お勧めします。
 1960年代の「へび少女」ものの怪奇マンガの流れが一発でわかりますし、読んで楽しい、かつ、お勉強にもなるという非常に有意義な解説文であります。

2017年6月7日 ページ作成・執筆

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