山岸凉子「メデュウサ」(1991年9月20日初版発行)

 収録作品

・「メデュウサ」(1980年「SFマンガ大全集」1月号掲載)
「この世で最後のメデュウサ。
 彼女の姿を見た者は皆、石へと変わるが、その度に、身体のどこかにヒビが入るため、彼女の身体はヒビだらけであった。
 彼女の館では、二コラという奔放な娘と同棲しており、二コラは何故か、メデュウサを見ても、石にならない。
 更に、メデュウサが二コラと愛し合う時、メデュウサは普通の人間へと変わることができる。
 人間になれば、身体のヒビは消えてなくなるが、人を石に変えることができないことは不安でもある。
 ある朝、二コラが館の金をくすねて、出て行ってしまい…」

・「ハーピー」(1978年「プチコミック」12月号掲載
「佐和春美は、編入生の川堀苑子から奇妙な臭いを感じる。
 以来、妙に彼女のことが気になり、勉強も手につかなくなる。
 誰も気が付いていないが、注意して観察すればする程、彼女は怪しい。
 ことあるごとに彼に色目を使い、誘惑しているよう。
 彼は彼女の素性を確かめようと帰りの後をつけるが、忽然と姿を消し、奇妙な鳴き声と羽ばたき音だけが残される。
 ある日の授業で、彼は神話上の動物である「ハーピー」について知る。
 彼は川堀苑子の正体は「ハーピー」ではないかと疑い始めるのだが…」

・「ダフネ―」(1981年「プチフラワー」冬の号掲載)
「ソニア・ボジャール(20歳)は、天才少女と言われたピアニスト。
 だが、母親からのプレッシャーにより、ピアノが弾けなくなり、母親の古い友人、マダム・ぺクールの館で休養することとなる。
 その館は、マダム・ぺクールの夫の死後、ホテルへと改築され、外側は大量のツタに覆われていた。
 住人は、オールド・ミスの図書館司書、作家の中年男性、老夫婦、そして、マダム・ぺクールの息子、イブ。
 その中でも、一際目立つのが、サラ・マリエールで、美しくはあったが、派手で奔放な女性であった。
 一見和やかそうな雰囲気とは裏腹に、中の人間関係はいろいろとギスギスして、ソニアの心は休まらない。
 ソニアはイブにほのかな好意を寄せるものの、彼はひどく冷淡で、サラとの間に何らかの確執があるらしい。
 そんなある夜、就寝中のソニアは何者かに襲われるのだが…。
 この館に捕らわれている「ダフネ―」とは…?」

・「ストロベリー・ナイト・ナイト」(1981年「マンガ少年」3月号掲載)
「気が付くと、彼女は病院にいた。
 医師も看護婦もおらず、これ幸いと外に出ると、いくら解放病棟とは言え、混乱の巷。
 彼女が、様々な人の露骨な姿を見ていくうちに、到達した真実とは…?」

・「恐怖の甘い物一家」(1980年「ギャルズライフ」10月号掲載)
 怒涛の甘い物好き一家の中で、ただ一人、甘党でなかった筆者の悲喜劇を描いた、エッセイ漫画。
 姪っ子のYちゃんのその後がとても気になります。

 個人的なお気に入りは「ハーピー」。
 思春期の少年が狂気に囚われていく過程が実に巧みで、感嘆します。
 ヒロインの肉感的かつ妖艶なところも、凄味があって、いいです。
 「ストロベリー・ナイト・ナイト」は、高校生の時、読んで、衝撃を受けました。(今、読んでも、凄過ぎです。)
 「マンガ少年」の掲載作ということで、同じように衝撃を受けたティーンエイジャーは多かったのでは?

2021年1月1・2日 ページ作成・執筆
2022年1月18日 加筆訂正

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