御茶漬海苔「惨劇館D」(1989年11月20日初版発行)
収録作品
・「第二十一回 始発電車」
「朝、秋子はいつも通り、早起きして、南山駅で恋人と待ち合わせる。
始発電車は、秋子達二人と、老婆に中年のおばさん。
そして、発車間際に駆け込んできた、ヤク中の殺人犯…」
・「第二十二回 虫がいる」
「麻美と父親は、古びた洋館を買い、移り住む。
ほどなくして、麻美の肌には卵を産みつけたようなイボイボが幾つもでき、遂には身体中を覆う。
医者ができものからサンプルを採取して調べると、できものは虫の卵が数千個集まったものであることがわかる。
その虫は新種で、繁殖能力は恐ろしく速い。
英語で書かれた日記に、虫の秘密を解く鍵があるようだが…」
・「第二十三回 夢子(花園編)」
「奥矢夢子は、助手の竹中と共に、探偵事務所を経営する。
夢子は、予知夢で犯罪を事前に知ることができた。
ある夜、彼女は、花園という家で、女性が男に惨殺される夢を見る。
事件が起きるのは、3月14日で、あと四日。
彼女は花園家を突き止めるが、それは高級住宅街にある邸であった。
主人は花園グループの代表で、彼と面会するが、妻を殺した男は彼であった。
しかも、夢の中では死んだはずの娘も生きている。
悲劇を防ぐため、夢子は娘を、竹中は旦那を見張る。
だが、共犯者がいたようで、二人は殴られて気絶し、その間に、娘は殺されてしまう。
とりあえず、奥さんだけも助けようとした時、竹内は花園を撮った写真に不審な男が写っていることに気付く。
その男の正体とは…?」
・「第二十四回 整形美容」
「高校三年の敦子は、良い娘さんであったが、容貌にコンプレックスを抱いていた。
彼女は、遊び人の高田という男にベタ惚れし、美しくなりたいと切に願う。
意を決して、彼女は、金持ちの老婆を殺害し、平田整形美容を訪れる。
そこで、彼女は美女へと生まれ変わり、高田に接近、彼と同棲を始めるのだが…」
・「第二十五回 首切り人形」
「密室で、男性が首を切断されて殺害される。
凶器は、20センチ程度の刃物を持った人形らしい。
刑事は、被害者の娘に、被害者について尋ねる。
被害者の男性は、考古学者で、トムトム族の魔術について長年、研究していた。
昨夜、一年ぶりに帰って来るが、すぐに部屋に閉じこもってしまったという。
人形を娘に見せると、この人形は、被害者が探し求めてきた「トムトム族の首切り人形」で、彼女は人形が凶器だと断言する。
刑事は、訝りながらも、鑑識の科学者にこの話をして、人形を科学的に調査すると…」
(以上、「月刊ハロウィン」1988年7月〜1989年6月号)
・「惨劇館スペシャル 夢子」(「月刊ハロウィン」1989年3月別冊・悪夢の惨劇館)
「夢子の見た予知夢。
それは、群馬の人形村で、娘が頭を鉈で割られて、首を切られるという内容であった。
夢子と竹中は早速、人形村へ向かう。
到着した時には、夢で見た娘の首が棒に高く掲げられており、大騒ぎになっていた。
被害者は、鬼頭夏という娘で、鬼頭家には三人の娘(春、夏、冬)がいた。
夢子は次に、春が殺される夢を見るのだが…。
人形村にある人形城の秘密とは…?」
2021年7月13日 ページ作成・執筆
2022年12月29日 加筆訂正