外薗昌也「案山子村」(2019年12月30日第1刷発行)

 収録作品

・「案山子村」(「画楽 MagEX」2015年7月22日)
「シノブはしがない工場作業員。
 ある日、彼の同僚のタツミが拳銃を見せびらかしに来る。
 タツミはヤクザの兄を笠に着て、好き放題にしてきた。
 三年前、AVが撮りたいと言う彼のために、シノブは恋人のヒロコを呼び出し、レイプさせる。
 以来、彼の心は死んだままであった。
 タツミは、銃を撃ちに行こうと、シノブにワゴンを出させ、工場の同僚達、ヒロコ、彼女の女友達と出発する。
 山道を進むうち、彼らは奇妙な道に迷い込む。
 山道の両脇には多くの案山子が立っていた。
 タツミは案山子が撃ちたいと、ワゴンを止めさせる。
 だが、その案山子は皆、中に人間が入っていた。
 案山子の一人を射殺した後、彼らはこの場から逃げようとするのだが…」

・「見上げる子」(2012年「dreamtribe」/黒史郎による実話怪談の漫画化)
「ピザ配達員の青年。
 彼は配達先の団地で、ある女の子が気になる。
 日も暮れているのに、女の子は団地の外で一人、上の階を見上げながら、うろついていた。
 彼は、女の子が虐待を受けていると考え、自分の身の上と重ね合わせる。
 だが、団地の誰も、女の子に興味を示さないことに不審を募らせる。
 ある晩、彼は女の子に声をかけるのだが…。
 女の子が上を見上げている理由とは…?」

・「夜の子供たち」(「電撃コミックジャパン」2012年2月号)
「火事を起こし、大勢の子供が焼け死んだと言われる小児病棟の廃墟。
 心霊スポットとなったそこに、カップルが訪れる。
 中を探索している最中、彼女の方が献花を踏みつける。
 慌てて、その場から立ち去るが、帰る途中、山道の両脇には多く
の子供達の姿があった。
 子供達の霊は、運転をしている彼氏に何人もとり憑いている。  山道を抜けると、子供達の霊は消え、二人はファミリーレストランに入るのだが…」

・「神社」(「電撃コミックジャパン」2012年1月号)
「長い間、想っていた青年に恋人がいることを知った女子高生。
 彼女は、下校途中、目に入った神社に立ち寄り、二人が別れるように祈る。
 翌日、その恋人が交通事故で意識不明の重体になったと知る。
 どうやら絶望的らしい。
 彼女は慌てて神社へ向かい、願いを取り消そうとするのだが…」

・「押し入れ」(「電撃コミックジャパン」2011年12月号)
「恋人の真一は、映画・ゲーム・小説だけでなく、心霊スポット巡りまでこなすホラー・ジャンキー。
 ホラー・ゲームに熱中する彼に呆れて、彼女が寝ようとすると、彼の部屋の押し入れが少し開いている。
 彼の部屋では最近、視線を感じることがあり、振り向くと、押し入れが開いていることがあった。
 その隙間の向こうに視えたものは…?」

・「来訪者」(「電撃コミックジャパン」2011年8月号)
「部活帰りの夕方の河川敷で、三人の男子高生(保坂、宮沢、山下)がUFOを目撃する。
 宮沢はUFOをカメラ携帯で撮影し、山下と盛り上がるが、保坂は「見てはならないものを見てしまった」という思いを抱く。
 その夜、彼はネットでUFOについて調べる。
 すると、いつの間にか、そばのベッドにフクロウがいて、急に飛び立つ。
 これは夢であったが、やけに生々しく、フクロウのアーモンド型の目が頭に焼き付いてしまう。
 翌日、宮沢が「家を出ます」という書き置きを残し、失踪する。
 更に、山下は、昨日、UFOを見たことを記憶していなかった。
 鼻血を出した保坂は保健室で休むことになるが、ベッドに何かがいて…」

・「実録!!恐怖のオマケ四コマ劇場!!」

 「案山子村」「来訪者」が創作で、残りの四編は実話をベースにしたものです。
 創作の方が内容的には面白いように感じますが、「実録!!恐怖の四コマ劇場!!」を読んだ後だと、実話系も味わい深く思いました。
 外薗昌也先生は様々な人と交流して、積極的にネタ集めをされているようで、「本気」が窺えます。

2022年4月12日 ページ作成・執筆

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