大石ロミー・cheeery・大城密・小狐裕介・著者/森脇葵・漫画「スマホでバズった怖い話A」(2020年7月21日第1刷発行)
収録作品
・大石ロミー・著者/森脇葵・漫画「トモダチ売買」
「友達から家族まで幅広い人間関係を売買できるショップ『FRIEND VALUE』。
ここでは、現実に存在している人と友達になりたければ、その関係を買うことができ、また、縁を切りたければ、その関係を売ることができる。
また、ここでの取引は「RP(Relationship Point)」が使われており、1RP=1円であった。
ある日、高梨弓江という女子高生が店を訪れる。
彼女は学校で人気者の清水聖奈と「親友」になることを望む。
彼女はスクールカーストの下位におり、友達は同じく下位の月島美津代だけであった。
しかし、清水聖奈と「親友」になるには250万RPもかかる。
「友人」のレベルに下げれば、15万RPで済むが、それでも15万円が必要であった。
戸惑う弓江に店主は売れる人間関係があるのかどうか尋ねる。
弓江と月島美津代の関係を売れば15万RPと聞き、弓江はこの関係を売って、聖奈との「友人」関係を手に入れるのだが…」
・cheeery・著者/森脇葵・漫画「記憶キャッチャー」
「高校生の優馬の父は十年前、強盗に刺されて亡くなっていた。
捜査は既に打ち切られ、母親は忘れるよう勧めるものの、彼は犯人を捕まえることを諦めてはいなかった。
ある日、彼は友人から『記憶キャッチャー』の話を聞く。
駅前にある古いゲーセンにそれはあり、一回百円で、中のカプセルを取れると「忘れてた記憶が蘇る」という。
放課後、彼はそのゲーセンに向かい、早速、記憶キャッチャーをやってみる。
黒いカプセルを取り、受付の老婆に渡すと、ヘッドギアを付けさせられ、実際に幼い頃の記憶が少し蘇る。
彼は父親を殺した犯人を突き止めるべく、ゲーセンに通い、記憶キャッチャーをプレイする。
どうやら赤いカプセルに重要な手掛かりが潜んでいるようなのだが…」
・大城密・著者/森脇葵・漫画「未来カード」
「コウタは平凡な大学生。
ある日、フリーマーケットから帰ると、買い物袋にトランプケースのような形の箱が入っていた。
箱には「未来カード」と書かれ、降ると、上側面の細穴からカードが出てくる。
カードには「 が になる」とだけ書かれていた。
説明書によると、これは未来を自分自身で決定できるカードで、一日一回、カードがなくなるまで内容を書きつけなければならない。
もしも、記入されなかった時は「内容は自動的に決定」されてしまうのであった。
とりあえず、コウタは「ミハルが俺の彼女になる」とカードに書き込む。
すると、翌日、彼が片想いをしていたミハルが彼に声をかけてきて、二人は交際することとなる。
このカードを使い、彼は大金を手にし、恋敵を排除するが、思わぬ落とし穴が…」
・小狐裕介・著者/森脇葵・漫画「アプリこどもあそび″」
「ティーンの間で話題を呼んでいるアプリ『こどもあそび』。
これは三人でアプリをダウンロードしてチームを組み、アプリで表示されているゲームを一つ選ぶと、夜、夢の中で皆と一緒に遊べるという。
そして、ゲームの中で鬼をするのは見知らぬ少女。
彼女に勝てば現実に戻れるが、負ければそのまま行方不明になってしまう。
噂を聞いた健太郎・隼人・泰平の三人は『こどもあそび』をダウンロードし、「だるまさんはころんだ」をプレイするのだが…」
このシリーズはビミョ〜な作品が多いのですが、この本はなかなか面白い作品が揃ってます。
どれも着想がいいんですよね!!(元ネタがあるのかもしれませんが…。)
若干、ストーリーが弱かったり、釈然としないものもありますが、それでも、大きな破綻はなく、まあ、許容範囲ではないでしょうか。
個人的なベストは「アプリこどもあそび″」。
ご都合主義なラストではありますが、こういったのに私は弱いのです。
2025年3月15・16日 ページ作成・執筆