中村希明「怪談の科学PART2 たたりじゃあ〜〜」(1989年7月20日第1刷発行)
・序章 医者もたたりでガンを病む?
・一章 悪霊ばらいの秘儀・秘法
・二章 仙人の幻術、美女の錯乱を追う
・三章 鬼の正体を見る
・四章 現代の怪談を解く
ブルーバックスで出ておりますが、どちらかと言うと、人文科学寄りの本です。
と言うのも、この本でメインに扱われるのは「今昔物語」をはじめとする古典で、「『今昔物語』の怪奇譚を通して、逆に、現代人にひそむ心の闇を読み取」ってみて、「ついでに平安人の精神世界をちょっとばかりのぞいてみよう」というのが本書の趣旨なのです。(引用は両方とも「はじめに」p7)
んで、読み進めていくと、平安時代にもインチキ霊能者(陰陽師)がいたし、銭ゲバな医者もいたし、超能力者の皮をかぶった香具師もいたし、シリアル・キラーもいた…と、人間の本質が現代と大して変わらないことがわかります。
そして、平安時代についての知識だけでなく、気の向くままにちりばめられた種々多様なトリビアが本気で面白い!!
また、超能力を否定はしないものの、簡単には認めず、無血手術を「インチキ手術」と断言しているあたりも興味深いです。
ちなみに、個人的には、「序章」での医者の誤診により右肺の半分を手術で切除されたというのが一番怖かった…。
表紙は今回も水木しげる先生で、何故か「折りたたみ入道」がセンターです。(他にもいろいろといますが、名前を忘れちゃいました。)
挿絵はウノカマキリ先生で、作品はあまり多くありませんが、「鬼女、人をくうの図」はなかなか血生臭くて良いです。