飯野文彦・著 伊藤潤二・原作/挿絵「富江replay」(2000年2月20日第一刷発行)

 この本は「富江replay」の脚本をもとに、飯野文彦氏が新たに書き下ろしたものです。
 ただし、私、もとの映画を観たことがないので、内容に関してどうのこうの言えないのであります。(注1)
 それを承知で書かしてもらいますと、映画はともかく、漫画の「富江」の魅力を、文章で伝えるのはなかなかに困難であることが窺えました。
 やはり伊藤潤二先生の絵があっての「富江」なのであります。(注2)
 何枚か挿絵を描かれておりますが、もうちょっと数が欲しいかも。
 まあ、口絵のカラーイラスト(富江のヌード)で満足すべきでありましょう。

・注1
 実は、日本のホラー映画に関しては、「富江」どころか、「リング」も「らせん」といったあたりも全く観ていないのであります。
 社会人になってからは、新作の映画にほとんど興味がなくなり、知識が1980年代頃の映画でストップしております。
 とどのつまり、時代錯誤なオヤジなのでありまして、すんません、えろうすんません。

・注2
 ちゃんと読んだことがなかった単行本「画家」を読み直してみて、「富江」に対する考えを改めました。
 いや、こんなに面白かったとは、迂闊も迂闊、大たわけでありました。
 伊藤潤二先生の妖艶かつ凄惨な絵や奇想もさることながら、個人的には、ブラック・ユーモア溢れる描写に心惹かれます。
 富江を巡って、右往左往させられる男達の描写は時に「ドタバタ」していて、スラップスティック的だと、私は感じております。
 と書いちゃいましたが、伊藤潤二先生にそのつもりがなく、もしも気分を害されるようなことがありましたら、先に謝っておきます。(ごめんなさい。)

・備考
 前のカバー袖に折れあり。

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