三家本礼「巨乳ドラゴン」(A5判)(2005年4月20日初版第1刷発行)
三家本礼「巨乳ドラゴン」(B6判)(2009年8月1日初版第1刷発行)

「工業地帯のど真ん中に建てられた、ストリップ・バー「ラブ・メタル」。
 場所柄故か、十六人いるストリッパー達も強烈な個性の面々で、お店は夜な夜な大繁盛。
 だが、ある夜、店をゾンビの群れが襲撃し、客も店員も支配人も皆、ゾンビにされてしまう。
 ストリッパー達も一人また一人とゾンビの餌食となる中、新人ストリッパーの丈堂レナと、男勝りのアイアン・ロックはゾンビを撃退し、店から脱出する。
 一方、レナともめ事を起こし、店を首になった黒伊マリアは、何故か、フェロモンでゾンビを手なずけることができた。
 マリアはゾンビを使い、レナに復讐をもくろむ…」
(第1〜7話「ヤングマガジンアッパーズ」2004年No.15〜21掲載/第8話は描き下ろし)

 いろいろとトラブルに見舞われた作品です。
 詳しいことは知りませんが、A5判の方の袖の文章を読む限りでは、日本刀で首をはねる描写が某団体からクレームを受けたとのこと。(何が気に入らないのかよくわからない…。)
 発売中止になるかもしれないところを、ぶんか社が引き受けて、単行本化したそうです。(ぶんか社、ステキです。)
 そのせいか、七話の短期連載と終わり、物語が膨らむ前に、終わってしまったのは残念至極。
 だからと言って、駄作ではありません!!
 まず、「ゾンビ」マンガとしては破格の面白さだと思ってます。(注1)
 そして、ヒロインたるストリッパー達の溌剌とした魅力。
 不景気面した野郎のゾンビどもと渡り合い、ゾンビとなったらなったで、圧倒的にパワフルという有様です。
 全編を通して、「ゾンビ」と「乳」が乱舞する、この作品、私にとっては超一級の娯楽作品です。

・注1
 「ゾンビ」マンガは現在、数多くの作品が出ております。
 でも、私、ちっとも読んでおりません。
 どうも「ゾンビ」は漫画というメディアと相性が良くないという先入観を持っているのです。
 とは言うものの、この「巨乳ドラゴン」と相原コージ先生の「Z」はとっても面白かった!!
 もっとオープンになって、いろいろな作品に手を伸ばさないといけませんね。

2018年2月18日 ページ作成・執筆

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