児嶋都「こども地獄」(1998年5月10日初版第1刷発行)

 収録作品

・「化粧地獄」(「恐怖の快楽」1998年4月号)
「総務課のOL、マチ子(29歳)。
 彼女は厚化粧を駆使して、男達の愛を得ようとする。
 だが、彼女の素顔を一目見るなり、男共は脱兎のごとく、彼女のもとを去っていく。
 幾たびも夢破れ、彼女がすっぴんで夜道を駆けていた時…」

・「おんな地獄」(「恐怖の快楽」1998年3月号)
「でっぷり太った中年女となっても、乙女心を失わない主婦、トミ子。
 夫や子供達にはあきれられたり、蔑まれたりしながらも、彼女は愛を求めて、今日もさまよう。
 ある日の買い物帰り、彼女はフェロモン溢れるダンディな紳士と(彼女が)運命的(だと勝手に思った)出会いをするのだが…」

・「こども地獄」(「恐怖の快楽」1997年3月号)
「夫が十八、妻が十六になるとすぐに結婚した夫婦。
 二人とも、家庭に恵まれない境遇で、「幸福な家庭」に憧れていた。
 結婚式から四か月後、待望の男子を授かるが、両親とは似ても似つかない、元気…というか、凶暴過ぎる男の子。
 次こそは!と翌年、女の子が産まれたら、今度はどうやら精(ピー)弱児。
 二人は「子宝」にだけは恵まれるものの、理想の「幸福な家庭」はどんどん遠のいて行く…」

・「ばんざい天国」(「恐怖の快楽」1997年11月号)
「子供が好きな女性。
 でも、子供を産むには、いろいろと面倒。
 そこで、「他人の子供を勝手にもらって」くることにする…」

・「年下地獄」(「恐怖の快楽」1996年11月号)
「妻を早くに亡くし、男手一つで娘を育て上げた男。
 彼は嫁き遅れの娘を心配するも、娘の方は、男親のイヤなところを見て育ったため、年下にしか魅力を感じなくなっていた。
 男も娘も年を取っていく中、娘の年下好きはどんどんエスカレートしていき…」

・「蛾」(「恐怖の快楽」1996年9月号)
「美貌と容姿で、奔放な男性遍歴を持つ女性、花江。
 彼女は常に「男」らしい男を選び、彼に抱かれている時、「女」としての自分を実感するのであった。
 しかし、情熱は冷めやすく、関係は常に破局に終わる。
 そんな時、彼女は、平凡で目立たない、「男としての魅力をひとかけらも持たない」吉田という男を目にする。
 彼を愛するようになれば、平穏な人生を手に入れることができると考え、彼女は彼に接近するのだが…」

・「若奥様悶絶地獄!!! 笹江さん」(「恐怖の快楽」1998年1月号)
「福田家に嫁に来て三年の笹江さん。
 旦那以外の家族にいじめられ、買い物には財布を忘れて、自殺を考えてしまう今日この頃。
 そんな時、彼女は、見知らぬ男の子と一緒にプリクラを撮ろうとせがまれる。
 男の子と遊ぶうちに、彼女は久しぶりの心の安らぎを覚えるが…」

・「地獄団地秘話 怪奇脳髄夫人」(「恐怖の快楽」1996年5月号)
「結婚五年目、すっかり夫婦仲の冷え切った夫婦。
 彼らの隣には、奇妙な夫婦が住んでいた。
 美しい妻と、彼女に対してどこまでも従順な夫。
 ある日、夫から暴力を受けた妻は、隣の妻から慰められる。
 彼女の部屋で、妻は、彼女が「夫を征服した」話を聞くのだが…」

・山咲とおる「推せん漫画&解説 「少女」の一歩先を行くクオリティーの高さ」

2019年7月29日 ページ作成・執筆

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