いなば哲「呪い蜘蛛変化」(150円)

「峠の茶店に、松平長門守の行列が立ち寄ると伝令が来る。
 茶店の主人とその娘が準備をしている時、三人組の深編笠の男がやって来て、娘を人質にして、殿に毒を盛るよう主人を脅す。
 だが、行列が茶店に近づいた時、娘が大声を出して、制止したため、深編笠の男達は主人を刺殺、娘は顔に熱湯をかけられてしまう。
 しばらくして、お使いから戻った、茶店の息子の譲太は、父姉の復讐をすべく、深編笠の男達を追う。
 男達のリーダーが総髪であることを目印に、譲太は彼らを見つけるが、逆に、松平家の武士達に不審者に間違われてしまう。
 逃げる譲太を救ったのが、兵法者として名高い由比正雪であった。
 彼は総髪の正雪を襲おうとするも、人違いではないかと考え直し、彼について江戸に行く。
 その後、三年間、道場で剣の腕を磨くが、その間も、譲太は、仇の男達を捜し続けていた。
 そんなある日、総髪の武芸者が「呪い蜘蛛」という謎の人物に殺害され、彼に疑いがかかる。
 その一方で、由比正雪による幕府転覆の陰謀が着々と進んでいた。
 「呪い蜘蛛」の正体とは…?」

・備考
 ビニールカバー貼り付け。糸綴じあり。小口に名前の書き込みあり。読み癖あり、特に、シミがひどし。pp27・28、大きめの裂け。後ろの見返しに貸出票の剥がし痕あり。

2020年6月28日 ページ作成・執筆

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