御茶漬海苔「惨劇館」(2009年9月1日発行)

 収録作品

・「バスルーム」(「ハロウィン」1986〜1987年頃)
「祟りの言い伝えのある池。
 絵美の姉は、迷信だと笑って、池で泳ぐ。
 だが、その夜、姉妹が風呂に入っている時に、姉の身体にブツブツができ、それは瞬く間に全身に広がる。
 更に、掻き毟った皮膚の破片が絵美に付くと、ブツブツは妹にも感染してしまい…」

・「蟲男爵 ダニ編」
「だらしない姉のせいで、部屋中、ゴミだらけ。
 姉妹は身体中、ダニに刺されまくる。
 しかも、それはビゼンダニ。人の身体に卵を産み付けるという。
 ヒステリックになった妹は部屋のダニを殲滅すべく奮闘。
 が、部屋をきれいにした夜、姉の前に蟲男爵が現われ、これ以上、ダニを殺さないよう警告する…」

・「蟲男爵 赤とんぼの警告」
「宅地開発が進む、郊外に住む少女。
 彼女が赤とんぼを捕まえると、祖母は昔はもっと赤とんぼがいたと話す。
 しかし、人間によって、水が汚され、とんぼが住めなくなったのだった。
 その頃、東京で赤とんぼの大群により、人々が襲われるという事件が起きる…」

・「肉玉」(「月刊ハロウィーン」1987年2月号)
「高岡さゆりは、幼い頃に母親を亡くし、父親と二人暮らしであった。
 新年早々、彼女は父親に嘘をついて、恋人の秀一と初詣に行く。
 だが、二人の姿を物陰で見つめる父親の姿があった。
 夕方、さゆりが帰宅すると、父親は親戚宅に挨拶に出かけて、いない。
 午後十時を過ぎても帰らず、さゆりが寝ようとした時、父親の書斎の電気が付けっぱなしなことに気付く。
 さゆりはそこで父親の日記を目にして、母親のことを知ろうと、17年前の記述を読む。
 そこに書かれていたこととは…?」
・「御茶漬海苔 インタビュー」〜映画「惨劇館」についてのお話です。

・「テレフォン」(「月刊ハロウィン」1986年7月号)
「旦那とマンション暮らしの早苗のもとに、電話がかかってくる。
 それは、早苗に何年も前からしつこく付きまとっている木田からだった。
 木田は早苗と話したいと訴え続ける。
 早苗が電話をかけないよう言っても、電話はかかってくる。
 何度も、何度も…」

・「エレベーター」(「月刊ハロウィン」1986年10月号)
「あるマンションに引っ越してきた、両親と娘の三人家族。
 引っ越した日の晩、彼らは管理人の老婆に食事に招かれる。
 隠し味に何を使っているのかはわからないが、食事は非常に美味しい。
 その隠し味の秘密とは…?」

・「虫がいる」(「月刊ハロウィン」1988年)
「麻美と父親は、古びた洋館を買い、移り住む。
 ほどなくして、麻美の肌には卵を産みつけたようなイボイボが幾つもでき、遂には身体中を覆う。
 医者ができものからサンプルを採取して調べると、できものは虫の卵が数千個集まったものであることがわかる。
 その虫は新種で、繁殖能力は恐ろしく速い。
 英語で書かれた日記に、虫の秘密を解く鍵があるようだが…」

・「ブラインド」
「足を火傷してから、歩くことができない麻美は、夜、窓から殺人事件を目撃する。
 姉の友人が顔を包丁で滅多刺しにされたのだが、その犯人は姉の夫、浩司であった。
 程なくして、別の姉の友人が殺され、次は自分の番ではと心配する姉に、麻美は真実を伝えるが…」

・「パスポート」(「月刊ハロウィン」1987年7月号)
「陽一と京子はオーストラリアへ新婚旅行に出発する。
 だが、陽一は京子を愛しておらず、彼の一家が背負った莫大な借金を肩代わりしてもらうための結婚だった。
 そのため、陽一と幸代の仲は引き裂かれてしまう。
 新婚旅行に出かける直前に、幸代は陽一から京子の髪の毛をもらう。
 彼女は髪の毛を人形に入れ、恨みをぶつけるのだが…」

 
2015年2月8日 ページ作成・執筆
2018年7月6日 加筆訂正
2021年7月10・13日 加筆訂正
2022年12月29日 加筆訂正

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