蕪木彩子・他「怪奇!心霊体験スペシャル」
(2006年8月20日第1刷・2007年1月20日第2刷発行)

 収録作品

・蕪木彩子「溺れ沼」
「一昨年に亡くなった、いとこの達夫の法事に、家族を代表して真琴が参加する。
 一人だけでは心配と言うので、幼馴染の慎平も付き添うことになる。
 親戚の家は田舎にあり、家の近くにあった沼で、達夫は木の上から転落し、真琴の目の前で沈んでしまったのだ。
 真琴と慎平がその沼を訪れた時、慎平は面白がって沼の周囲で写真を撮る。
 その夜、慎平はその写真に達夫らしき人物が写っているのに気付く…が、何かがおかしい…」

・有久祐子「O海岸不思議夜話」
「I県O海岸の民宿に泊まった、三人の女性が遭遇する心霊怪奇譚。」

・有久祐子「もっと生きたい」
「ある病院。
 病棟の隣に、看護婦寮が並んで建っている。
 そして、寮の一番近いところに、病棟の遺体安置所があるのだった。
 遺体安置所の真向かいにある、寮の部屋では、怪異が多発する…」

・清水めぐみ「黒い訪問者」
「親の転勤と受験が重なり、一人暮らしを許された女子高生。
 しかも、格安の一戸建てに住み始めるのだが、最初の夜から、髪を振り乱した女に掴みかかられる、という幻を見る。
 おかしなことが続き、不動産屋に相談するものの、前の住人は情緒不安定な人妻はいたものの、殺人はなかったと断言される。
 いつまでも友達宅を渡り歩くわけにいかず、その家に戻った女子高生は過去の真実を知ることとなる…」

・蕪木彩子「女髪」
「織江の母親は、義母であったが、一家は仲良く暮らしていた。
 しかし、櫛に自分のものでない髪がまとわりつき、遂には、寝室に髪がまき散らかされるという気味の悪い出来事が起きる。
 父が、織江の母親の遺品である髪の毛の入った箱を調べると、開けた形跡があった。
 織江の母親は、父親が愛人と再婚するため、離婚をせがまれ、自分の髪を断った後に、自殺していた。
 時を経て、「黒髪」に宿った女の怨恨が悲劇を巻き起こす…」

・有久祐子「すがりつく怨霊」
「千葉県Z海岸。
 夏休みに遊びに来た高校二年の少女が三人。
 彼女達は、テトラポットのあるところまでゴムボートで行ってみるが、戻る時…」

・清水めぐみ「黒い殺人者」
「盲腸の手術の後、やよいは奇妙な夢を何度も見る。
 それは女性が何者かに殺される夢であった。
 学校に出るようになって、やよいは近頃、このあたりで女性の連続殺人が起こっていたことを知る。
 そして、殺された女性は皆、彼女の夢の中で殺された女性だった…」

・蕪木彩子「あわせ鏡」
「引越しの時に出てきた、桐箱の中にある揃いの手鏡。
 母親には使ってはならないときつく言われたものの、智恵子はその鏡が気に入ってしまう。
 こっそり持ち出し、手鏡を使ってみるが、その鏡を合わせ鏡にした時、鏡に異変が…」

・清水めぐみ「黒い隣人」
「アパート住まいの、若い夫婦と、赤ちゃんの三人家族。
 彼等の隣人の老人は、みすぼらしい身なりの不気味な老人。
 老人をめぐり奇妙な出来事が起こり、若い妻は怯える。
 老人は若い夫婦に敵意を抱いているようだが…」

・蕪木彩子「誰か助けて」
「不良の村上京子は、転校生の野田美都子と反りが合わない。
 京子は美都子を墓場に呼び出して、脅すが、美都子はたやすくそんな脅しには屈しない。
 つい手が出て、美都子を突き飛ばした拍子に、墓石が倒れてしまう。
 祟りがあると怯える周囲に、京子はそこらじゅうの墓石を蹴倒して、威勢のよさを見せ付けるが…」

・有久祐子「幽霊学園」
「山の中の全寮制の男子高。
 そこは、昔の古戦場の近くであり、戦前は兵士の訓練場だったという、いわくつきの建物。
 そこで起きる数々の怪現象とは…」

・有久祐子「幽霊の棲む家」
「昔、住んでいた家で起こった心霊現象について、霊能力を持った作者(?)の兄が語る…」

・有久祐子「守られし者」
「またまた、霊能力を持った作者(?)の兄の体験談。」

平成27年2月8・9日 ページ作成・執筆

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