稲垣みさお「稲垣みさお短編集A」(発行年月日・値段の記載なし)

 収録作品

・「運命の女性」
「思春期真っただ中の中学二年の少年。
 彼は、自分が将来出会う女性のことが気になって仕方がない。
 ある日、彼は、占い屋にて、将来の女性のことを占ってもらう。
 占いによると、彼は人生で五人の女性と懇意になるらしい。
 その中でも、四人目の女性は美人で、優しく、お淑やかで、少年の心に大ヒット。
 だが、五人目のブス女が、二人の仲に押し入り、当の女性は自殺してしまうと言う。
 占いに納得がいかず、少年は占い師の老人に掴みかかると、老人は未来は変えられないと、四人目の女性の心の中を彼に見せる。
 彼女の心は澄んだ海のように美しかったが、ブス女はそれ以上に毒々しく、彼女の心を汚していた。
 そこで、少年はブス女にタコを投げつけると、ブス女はタコと同化。
 更に、四人目の女性が強くなるよう、ハリセンボンと同化させるのだが…」

・「脳内ダイエット」
「ストレスフルな毎日のため、不平・不満が顔に出てしまう山本堅子。
 彼女は、友人の瀬川あおいから「脳内ダイエット」を勧められる。
 このやり方とは、まず、自分の脳内に入ることをイメージして、「脳の町」へと侵入。
 「脳の町」には各人の脳が保管されており、堅子は、自分の脳の部屋の中の「記憶の引き出し」のある場所へ向かう。
 そこの床には、自分にとってストレスに思うものの記憶が乱雑に散らばっていた。
 それを全て片付け、現実世界に戻ると、ストレスがすっかり消え去って、気分爽快。
 だが、堅子はうっかり自分の母親の記憶も捨ててしまっていた…」

 このところ、個性的な漫画家さん達にスポットライトが当てられつつあるようです。
 谷口トモオ先生、黄島点心先生、崇山祟先生と続いたら、次は、異才・稲垣みさお先生で決まりですよね!!(個人の希望です。)
 稲垣みさお先生の短編はとてもストレンジでイマジネーティブ、そして、メチャクチャ面白い!!
 未単行本化の短編集が出版されたら、驚きをもって迎えられるはずだと私は信じております。

2018年10月3日 ページ作成・執筆

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