楳図かずお「赤んぼ少女」(2008年8月4日初版発行)
「孤児として悲惨な生活を送った葉子は、生き別れた父親に発見され、家に迎えられる。
歴史学者の父親は葉子に優しく、新しい生活に葉子は胸躍る。
ただ、母親に多少変わったところがあり、葉子をタマミと呼び、仏間で仏様を拝むよう強制する。
それ以外に母親におかしなところはなく、葉子は楽しく日々を送るが、ある夜、驚愕の事実が明らかになる。
その家には、葉子の姉、タマミが屋根裏に隠れ住んでいたのであった。
タマミは、年をとっても身体は成長しない奇形児であり、母親はそのショックで精神に異常をきたす。
父親はそんなタマミを化け物扱いし、施設にやるものの、母親は屋根裏に隠し部屋をつくり、こっそりタマミを匿っていた。
葉子の口添えで、タマミは家で暮らすこととなる。
しかし、それ以来、赤ん坊のタマミに葉子は散々悩まされる。
ある夜、葉子が階段で転落事故を起こしたことから、父親は激昂、タマミを箱に詰めて、葉子に捨てさせる。
どうにか脱出したタマミは家へ戻り、人形に化けて、父親の書斎に入り込み、父親を襲う。
父親を地下室に閉じ込めた後、タマミはその本性を露わにして、葉子への虐待を開始。
見かねた婆やの提案で、葉子は父親の実家へ向かうが、タマミは執拗に追いかけてくる。
葉子達は、彼女の産まれた産院で、タマミの出生の秘密を知ろうとするのだが…」
(1967年「少女フレンド」30〜39号)
恐らく、雑誌版の完全復刻だと思います。
「のろいの館」(秋田書店)で削除されたコマやページもこちらで読むことができます。
あと、巻末には、映画監督の山口雄大氏「普遍的な感情と不変の怖さ」というコメントが収録されております。
2018年12月11日 ページ作成・執筆