益子かつみ「ヒュードロ ユー子ちゃん」(2017年5月3日発行/限定100部のうち、46)
・「第一話」
霊柩車に乗って、あの世からやって来た幽霊一家。
三つ目のパパ。
のっぺらぼうのママ(口だけはあり)。
ろくろ首のユー子。
片目のガン一。
彼らの目的は、閻魔大王のもとに、死人をどんどんあの世に送り込むことであり、早速、「うらめし屋葬儀店」を開店。
ご近所に挨拶回りを済ました後、テレビCMを打つため、テレビ局に向かうのだが…。
・「第二話」
夏と言えば海。海と言えば、水難事故!
と言うわけで、海水浴場に向かう幽霊一家。
そこで、ユー子は、肌を焼きに来た石男とブツ子に出会う。
ナイス・ガイな石男にユー子は好意を覚えるが…。
・「第三話」
盆踊り会場にやって来た幽霊一家。
そこでユー子は石男とブツ子の二人と再会する。
ユー子のことが目障りで仕方のないブツ子は、ユー子を自宅のお屋敷へと案内するのだが…。
・「第四話」
新学期になり、学校へ転入したユー子とガン一。
しかし、ブツ子の陰口で、ユー子とは誰も遊んでくれない。
そんな時、同じく仲間外れのシケ夫と知り合う。
彼は親なし子で、父親は死去、母親は失踪しており、母親を常に捜していた。
ある日、彼は交通事故に遭い、重体に陥る。
幽霊一家は彼のもとにお見舞い(?)に向かうのだが…。
「ヒュードロユー子ちゃん」は、「少女フレンド」で連載(全四話/時期は不明)された作品です。
益子かつみ先生(注1)のキュートさ全開の絵柄に、とても少女向けとは思えないブラックなギャグが奇跡のマッチングを見せ、非常に面白いです、コレ!!
まさしく「溌剌」とした作品で、今読んでも、全く色褪せておりません。(でも、当時の少女達には全く受けなかったんでしょうね…)
発行部数が少なかったためか、イマイチ話題にならなかったようですが、これはもっと多くの人に読んでもらって、積極的に再評価をしてもらいたいな〜。
・注1
「奇音」「赤い鉄獣」でカルトな名声を誇る菅島茂先生は益子かつみ先生のアシスタントを務めていたとのことです。
「ヒュードロ ユー子ちゃん」の中にも、菅島先生を彷彿させるコマがちらほら。(画像@、A)
まあ、私の思い違いの可能性もありますので、間違ってたら、ごめんなさい…。
2019年3月12日 ページ作成・執筆