大友克洋「童夢」(1983年8月18日第1刷・1985年9月20日第18刷発行)

「ある巨大団地。
 そこでは、三年に渡って、不審死が25人も出ていた。
 警察も捜査を続けるが、全く手がかりがなく、難航。
 更には、巡回中の警官や、捜査担当の部長までもが団地で謎の跳び下り自殺を遂げる。
 一連の事件は、ある人物の仕業であった。
 しかし、彼と同じ力を持つ小学生の女の子、悦子が団地に越してきて、彼は危機感を覚える。
 彼は、浪人生やアル中の男性を操り、悦子を襲わせる。
 そして、悦子の友達が殺された時、団地の住民を巻き込んで、未曽有の「サイキック・バトル」が始まる…」
 (1980年「アクションデラックス」)

 第4回SF大賞を受賞した、「超能力」をテーマにした歴史的名作です。
 本来なら、大友克洋先生についてアツく語るべきなのですが、凄いとは思うものの、リアルタイムで読んだわけではないので、どこがエポック・メイキングだったのか、よくわからないのであります。(「AKIRA」(注1)も未読ですしね…。)
 まあ、巷には多くの「大友克洋・論」が溢れておりますので、そちらを参考にしていただいて、未読の方は是非、御一読くださいませ。

 個人的には、「スキャナーズ」(注2)以前に、派手な人体破壊描写があり、瞠目させられました。
 カッターで自分の首を切るシーンなんかは、以降の怪奇マンガ等に影響を与えているかも。
 あと、読んでいて思ったのですが、どのコマも細部まで描き込まれているのが、一番凄いなあ。
 原稿用紙のサイズで読んでみたいものです。(原稿は見れないだろうなあ…。)

・注1
 ちなみに、この作品について書こうと思ったのは、ツイッターで「AKIRA」がトレンドに上がっていたことがきっかけでした。
 調べると、「有吉の壁」という番組で、シソンヌという芸人さんが「AKIRA」ネタをやっていたとのこと。(テレビはほとんど観ないので、詳しいことはわかりません。)
 んで、観てみたら、笑った!!
 大佐のカツラだけで五分は笑える!!
 よりによって、あのシーンなんて、センスが謎過ぎる。

・注2
 とは言え、「フューリー」(1978年/ブライアン・デ・パルマ監督)では、ジョン・カサベテスが爆発しております。

2020年10月30日 ページ作成・執筆

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