風間宏子・他「恐怖怪奇@ 怪異の館」(1996年7月28日発行)
・風間宏子「夢魔の伝言」
「安定期に入った妊婦の茉莉子は、夫に背中を刺し殺されるという夢を何度も見る。
そして、夫も、妻が子供を連れて家を出て行くという夢を見るのだった。
近所に住む小説家の女性から、前世の記憶を催眠療法で探ってみるよう勧められる。
そして、徐々に二人の前世が明らかになるのだが…」
・緒形裕美「滅びのコ惑」(「コ」は「蟲」の下に「皿」)
「梶原静香は、行方不明になった兄を探して、愛媛のT山の奥深くへ赴く。
そこで、時代から取り残されたような部落に足を踏み入れる。
徳子夫人と言仁(ときひと)という親子を長とする、この部落は実は平家の落人を子孫とする部落だった。
徳子夫人は静香を部落に迎え入れるが、その後、唯一の外界への出入り口である吊橋が落ちてしまう。
静香は独りで兄の行方を捜すが、やがて恐ろしい事実が明らかになる…」
・たらさわみち「月に寄す」
「岸田紗季は、絵画展で画家の南郷洋一・小夜子夫妻と知り合う。
大学の助教授である鳴比古から求婚されて、新婚したものの、紗季は満たされないものを感じていた。
南郷夫妻に月光浴サークルというものに紗季は誘われる。
夫妻が言うには、月は人に影響を与え、気まぐれで奇妙な行動を起こさせる、そこで、その力を精神の解放・発散に向けるとのこと。
月光浴サークルに参加しようとする紗季に、鳴比古は一緒に行こうと言う。
そこで、二人が見たものは…」
平成27年1月22日 ページ作成・執筆