森由岐子「幽霊学校の赤ちゃん」(1985年9月16日発行/黄63)



「女子私立高校、白雪学園。
 次期生徒会長とも噂される竹下真衣子は頭脳明晰で美人、そして、人気のある生徒であった。
 そんな彼女に、立木ゆかりは強烈なライバル心を燃やす。
 ゆかりも生徒会長の座を狙っており、教師をしている母親も彼女に期待を寄せていた。
 ある日、ゆかりは、男女交際が禁じられているにも関わらず、麻衣子が他校の男子生徒と歩いているところを目撃する。
 麻衣子は単に通りすがりの従兄と話していただけのことだったが、ゆかりは話に尾ひれをつけて学校中に言いふらす。
 更に、麻衣子が食あたりで吐いているところを妊娠したと決めつけ、その話を鵜呑みにした校長先生達は麻衣子を難詰。
 追い詰められた麻衣子は校舎の屋上から飛び降り自殺してしまう。
 彼女の遺書には学校の中に墓を立てるよう書かれており、彼女の遺志を汲み、校庭の片隅に墓が作られる。
 数日後、麻衣子の墓の前に、女児が捨てられる。
 罪の意識から立木先生達はあずさという名の女児を育てることを決め、校長先生やゆかり達も子育てに協力する。
 だが、以来、麻衣子を自殺に追いやった女子生徒達が次々と不審な死を遂げていく。
 そして、その死にはあずさが関係していた…」

 唐沢俊一&ソルボンヌK子「森由岐子の世界」(白夜書房)にて紹介されております。
 とにもかくにも、赤ちゃんの不気味さで有名な作品です。
 まあ、赤ん坊なんて基本、へちゃむくれで、「親の欲目」で可愛く見えるものだと私は思っていますが、ここまで容姿が凶悪だとちょっと問題あるかも…。
 外見と移動力に関しては、ラリー・コーエンの「悪魔の赤ちゃん」とタメをはれるレベルだと私は考えております。
 でも、この赤ちゃん、麻衣子の怨霊の道具として使われているだけで、一応は普通の赤ちゃんのようです。
 まあ、赤ちゃんがいなくても、単独で復讐はできたんじゃないか?という突っ込みはなしでお願いいたします。

・備考
 p5、黄色の色鉛筆で落書き。小口、猛烈にヤケ。

2018年12月21日 ページ作成・執筆

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