森由岐子「許されぬ愛 ミイラと眠る夜」(1988年9月16日発行/青200)

「真巳(まみ)さとしが小学校五年生の時、父親が、愛のない生活に倦み果て、母親とさとしを捨て、家を出ていってしまう。
 以降、母親とさとしは強い絆で結ばれることとなる。
 母親はさとしのために若く美しくあるよう努め、さとしは母親の喜ぶためなら何でもした。
 が、ある日、母親がくも膜下出血にて急死。
 母子二人の生活を破壊されることを恐れた、さとしは、母親を独自の手法でミイラ化する。
 幸いにも、家には財産があり、さとしは母親のミイラとの密かな、しかし、満ち足りた生活を送る。
 月日が流れ、中学三年生になった、さとしは、あるきっかけから、一歳年下の沖島明亜という少女と出会う。
 二人はどんどん心惹かれていくのだが、明亜のことで頭がいっぱいのさとしは徐々に母親のミイラを持て余すようになる…」

 唐沢俊一&ソルボンヌK子「森由岐子の世界」(白夜書房)にて紹介されております。
 内容的には、唐沢俊一氏が指摘される通り、「サイコ」をベースにして、森由岐子先生の十八番の悲恋ものに仕立てたものでありますが、(そのスジでは)もっぱら「家庭でミイラを作る描写」で有名です。
 いやはや、これでミイラを作れるのなら、老父母をミイラ化して、年金の不正受給しようとする輩が続出するでありましょう。
 しかも、このミイラ、考えをもって、動くことが可能です!!
 ご飯は食べず、下(しも)の面倒も見ずに済み、病気にもかかる心配もなく、大して邪魔にもならず、しかも、年金ももらえるとなれば、う〜ん、私も作ってみようかと、心が揺れ動きませんか?(テキト〜言ってます。)

2016年6月14日 ページ作成・執筆

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