さがみゆき「蛇女のたたり(1980年3月6日発行/青116)
さがみゆき「蛇女の呪い沼」(1985年9月16日発行/青99)



 この単行本には、貸本マンガが二冊収録されております。内容は以下のページでご確認になれます。

「蛇塚の死霊娘」
「みんな死んでいた」

 貸本バージョンとの差異ですが、「蛇沼の死霊娘」からは「pp2〜4、7、10、18・19、33、40、54・55(1ページにまとめて描きなおし)、56、102・103」が削除されております。
 10ページちょっと短いぐらいだけで、後は貸本とほとんど一緒です。

 もう一方の「みんな死んでいた」の方は、かなり削られております。
「pp1〜4、6、8・9(1ページにまとめ)、10、25、27、30・31(1ページにまとめ)、32、44、53・54、56、60、65〜67、79〜81、102〜104、121〜128」
 また、pp89・90には描きなおしがあり、他にも描き込みやスクリーントーンの追加があります。
 それにしても、妹が廃城でさまようシーンが全てカットされているのが残念!!
 蛇が足に絡みついて、「ビヨヨ〜〜ン」と縮みあがり、「ポテ〜ン」と気絶するシーンが何故か二度も繰り返されておりまして、本編よりも遥かに印象深いという迷シーンです。
 タイトル・ページが新たに描き足されておりますが、それよりも内容にもっと手を入れて欲しかったところです。

 ひばり書房黒枠単行本の「蛇沼の死霊娘」では「お墓に手首と指三本」のカップリングですが、「お墓に手首と指三本」をヒバリ・ヒット・コミックスの「口裂け女とお墓に手首」に収録するにあたって、「みんな死んでいた」を代わりに収録したものと推測します。
 ただ、両方とも十年も前の貸本マンガですので、1980年代には古色蒼然とした内容だったのではないでしょうか?
 無理してでも、新作を載せるか、大幅に描きなおしたものを載せた方が売り上げは伸びたように(多分)思います。
 ただ、当時は古臭かったものの、また時代が移り、今や入手困難な貸本マンガを安価で読めるというメリットが(もしかすると…)出てきました。
 そう考えると、う〜ん、ひばり書房らしい話かも…。

2015年12月12日 ページ作成・執筆
2018年1月21日 加筆訂正

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