西たけろう「白面鬼」(220円)

「雨の夜、感化院から脱走した二人の少女、沢クミと小林イク子。
 二人は強盗で金を手に入れ、タクシー運転手を脅して、奥多摩の山中に向かう。
 それは、警察から身を隠すために、なるべく東京から離れるためであった。
 山道をたどり、長い吊り橋を渡った先で、二人は一軒の屋敷を見つける。
 その屋敷には、老人とその孫娘のこぐれが住んでいた。
 外界からは隔絶され、絶好の隠れ家と喜ぶのも束の間、この屋敷では奇妙なことばかり。
 身体中、真っ白に化粧した老人とこぐれ。
 家の周囲に散らばる、何の動物かはっきりしたい骨。
 蛇に襲われても、平然と笑っている、こぐれ。
 クミはこの家に耐えられず、金を持って一人逃げようとするが、行方不明となる。
 イク子はクミを捜すうちに、老人に入らないよう言われた部屋が怪しいと考えるのだが…」

 ネタばれしますと「ブリガドーン meets ライ病部落」です。
 ただし、クライマックスが説明不足のために意味不明で、もやもやした感じが残ります。

・備考
 ビニールカバー貼り付け。背表紙色褪せ。水濡れ痕とそれによる歪みあり。シミや汚れ、非常に目立つ。pp79・80、上隅に若干コマにかかる欠損。pp91・92、上部に小さな穴。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕と鉛筆による書き込みあり。

2019年3月29日 ページ作成・執筆

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