「オール怪談・67」(1966年頃/220円)



 収録作品

・小島剛夕「黒髪第二話 くろ髪遺恨」
「剣の技は優れているものの、勝つことのみを考える只四郎。
 老師は只四郎の剣は邪剣とみなし、神影流の後継者は家老の息子、軍之助が選ばれる。
 道場を出て行く只四郎に、老師の娘、由美が引き止めるが、只四郎は由美に共に逃げようと言う。
 が、由美は病身の父親のため、道場を継ぐ軍之助と結婚しなければならない。
 心は只四郎のものと由美は強く言うが、目に見えぬものでごまかされない、と只四郎は取り合わない。
 その夜、由美は軍之助に送られた果たし状を目にして、只之助のもとを訪れる。
 由美は只四郎に果し合いをやめるよう懇願して、自分の真心を示すために、黒髪を切り取って渡すのだった。
 由美の心に打たれた只四郎は、由美の願い通り、果し合いをせずにそのまま土地を去ろうとするが…」

・鹿野はるお「屏風絵の女」
「京に行く前の、沖田総司。
 彼は下宿先の夫婦から、女性の絵を描いた屏風をもらう。
 その夜、屏風絵の女が彼のもとに現われ、二人は愛し合う。
 それから、沖田総司は衰弱していく…」

・岩井しげお「足」
「道場を乗っ取ろうと、三人組が若い道場主を沼に放り込み、殺害。  うまくいったと思ったものの、死んだはずの道場主が現われ、一人ずつ復讐していく。
 その道場主はどういうわけか、松葉杖を突いていた…」
 唐沢俊一氏・編「カルトホラー漫画秘宝館 かえるの巻」(ネスコ)にて復刻。
 普通に面白いです、コレ。

・福田三省「鬼牡丹」
「幕末。
 倒幕論者の父と許婚のもとを去って、新撰組に入る青年。
 しかし、新撰組のやり方に次第に違和感を募らせいく。
 そして、彼が危機に陥ると、どこからか現われて、どことなく去っていく黒頭巾の正体とは…?」
「別冊怪談 時代特集E」からの再録。

・備考
 ビニールカバー剥がし痕あり。糸綴じあり。鹿野作品、岩井作品にシミの目立つページが幾つかあり。

平成26年12月8・9日 ページ作成・執筆

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