さがみゆき「みんな死んでいた」(220円)

「辰也と加代子の兄妹は登山の途中、自殺しようとする女性を助ける。
 その女性は笠原麻子という名で、恐ろしい運命から逃れようとしたかったと話す。
 辰也は麻子を説得し、山から降りようとするが、同じところを歩くばかりで降りることができない。
 野宿を覚悟する兄妹に、麻子はこの近くに津黒部落というところがあることを明かす。
 この部落で、雨風を凌げる場所を見つけることができたが、村人達の様子はどこかおかしい。
 その満月の夜、兄妹は城跡へ向かう麻子の姿を見かける。
 自殺を図る原因がわかるかもしれないと二人は麻子の後をつけて、城の廃墟の中に入り込む。
 が、ふとしたことから、辰也と加代子は離れ離れになり、辰也は白骨化した死体を発見する。
 それは麻子の父親の死体であった。
 そして、笠原家にかけられた霧姫の呪いが明らかにされる。
 笠原家の血をひく最後の一人、笠原麻子を救おうと、辰也は必死の努力をするのだが…」

 なかなか面白いです。
 後半を骸骨がゴロゴロ転がる城の廃墟での描写を割いておりまして、かなりのおどろおどろしさであります。
 かなりラフな描線のガイコツですが、それでも読んだ子供達は震え上がったんでしょうね。

・備考
 ビニールカバー剥がし痕あり。カバーに折れ・よれあり。カバーの後ろの袖が遊び紙に貼り付け。

平成27年11月7日 ページ作成・執筆

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