古賀しんさく「若さをぶつけろ」(200円)



「私立探偵、二ノ宮新吾は、借金の立て替えと引き換えに、集金の代理することとなる。
 集金する相手は、小桜加奈子という娘であった。
 彼女のペースに乗せられ、借金を回収することはできなかったものの、二人はすっかり意気投合。
 新吾の家に急いで向かう途中、ある男が、二人を見て、逃げ出す。
 しかも、男は、二人が自分の命を狙っていると、銃を向ける始末。
 男を落ち着かせ、喫茶店で話を聞くと、彼は七年間も殺し屋に追われていた。
 男の話では、八年前、酒乱の彼は、妻と娘を顧みないロクデナシであった。
 妻の窮状につけこみ、黒沼という男が彼女のもとを訪れる。
 実は、妻は元・スリで、彼は金庫破りの仕事を手伝うよう、脅しに来たのであった。
 その話を陰で聞いた男は、関わりたくない一心で、妻子を捨てて、逃亡。
 翌日、守衛が殺され、金庫破りの事件が起き、その事件はお宮入りとなる。
 彼の妻はその後、病死し、その事実を知るのは彼だけなのであった。
 新吾は、黒沼が、彼の口を封じようとしていると考える。
 娘に会いたいと願う男のため、新吾達は車でT県へと向かう。
 だが、彼らを黒沼の一味が罠を張って、待ち構えていた…」

 古賀しんさく版「深夜プラス1」(ギャビン・ライアル)…すみません、言い過ぎました…。
 まあ、そこまで本格的ではないものの、派手なアクション・シーンを多用しており、なかなか面白いです。
 ヘリコプターから手榴弾を落とすシーンは「007 ロシアより愛をこめて」からでしょうね。
 あと、二ノ宮新吾のパートナーとなる小桜加奈子の初登場回だと思います。

・備考
 ビニールカバー貼り付け。糸綴じあり。前の遊び紙に「250」とマジックで書き込み。読み癖があり、特にシミや汚れがひどい。後ろの遊び紙に書き込みあり。

2020年4月11日 ページ作成・執筆

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