森由岐子「怪談鬼むすめ」(230円)



「個人病院としては、かなりの規模を誇る小坂外科院。
 院長の娘、加菜子は、幼い頃の高熱がもとで、精神薄弱であった。
 十歳になっても、学校にも行けず、同年代の少女達に相手もされない加菜子を、母親は不憫に思う。
 ある日、母親が目を離した隙に、加菜子は調剤室に忍び込み、手当たり次第に薬を混ぜて、飲んでしまう。
 意識不明になって倒れていた加菜子を父親は必死に介抱す
るが、加菜子の顔の皮膚は醜く爛れてしまう。
 また、骨が異常発育し始め、加菜子は巨大化していく。
 母親は心痛のあまり、死去。
 また、父親は加菜子のことで頭がいっぱいになり、病院を売って、加菜子と共に田舎に隠遁しようと決意する。
 だが、病院がなくなって困るのは、院長の妻の弟の長谷部一家であった。
 長谷部一家は小坂医院に雇われている身であり、病院が売られれば、失業は必至。
 長谷部医師の妻は夫を唆し、小坂院長を殺害させ、その罪を加菜子へ着せる。
 長谷部夫婦の目論み通りに進み、加菜子は病院の地下室に監禁されることになる。
 異常発育した加菜子は、普通の食事ではあきたらず、地下室を脱け出しては、小動物、挙句の果てには、死体安置所の死体までも貪り食う。
 長谷部夫婦は加菜子の両手に鉄輪をはめて、地下室に閉じ込めるのだが…」

 私の「ネットにおける、心のお師匠様」の一人(注1)、イヌダハジメ氏(aka キクダヒロシ氏)によって「逢魔がマンガ館」(兎目書房/2014年5月3日発行)で紹介されたマンガであります。
 より詳しい内容を知りたい方は、「逢魔がマンガ館」を参照にしてください。
 余談ですが、この本を○フオクで入手した際、わざわざ出品者に中の確認を取っていたにも関わらず、落書きだらけでひっくり返りました。
 そのため、読もうとする度に、落書きに心が萎えてしまい、途中で挫折しました。
 ですが、いつしか時は流れ、今頃になってようやく、平静な心で読み終えることができました。
 あの時の出品者のことはいまだに許す気にはなれませんが(このペテン師め!!)、いまや入手困難な本ですし、まあ、貴重な体験をさせてもらったのかもしれません。

・注1
 私の「ネットにおける心のお師匠様」は三人おります。
 イヌダハジメ氏の他のお二人は、以下の通り。
 「快楽的怪奇漫画之宴」の管理人さん(名前わからず/二人でやられていたはず)
 「マジソンズ博覧会」の岸田裁月氏
 勝手に師匠扱いしておりますが、気を悪くしないでくださいませ。

・備考
 状態、非常に悪し。落書きの嵐!!(ヤ○○クでだまされた〜)ビニールカバー貼り付け。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕あり。

2017年10月8日 ページ作成・執筆

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