関すすむ「怪獣ヤゴス」(220円)
「A国の人工衛星が着水の軌道を外れ、都内に落下する。
東京植物園に勤める青年(名前不明)が墜落現場付近に行くと、奇妙な植物を発見する。
それは見慣れない新芽で、つるが動物のように動いていた。
家に持ち帰り、調べてみるが、新種らしく、どの事典にも載っていない。
観察したところ、食虫植物で、つるに止まった蠅はすぐに溶けてしまう。
翌朝、青年が目を覚ますと、植物は一気に成長し、植木鉢から抜け出して、ネズミを捕まえていた。
彼は植物園の高山博士に連絡し、植物を引き取ってもらう。
高山博士によると、これは根にこぶがあるところから「モンスターツリー」で、世界で一本しかないものらしい。
植物は温室の亜熱帯植物を片端から食べて、一晩のうちに、巨大化し、幹に赤い花を咲かせる。
更に、赤い花が落ちた所には毒キノコが生え、うかつに近づけない。
モンスターツリーの成長はとどまるところを知らず、被害は拡大し、遂に自衛隊が出動する。
自衛隊はモンスターツリーにミサイルを撃ち込み、倒れたところを火炎放射器で焼き尽くす。
これで一件落着かと思いきや、モンスターツリーの根瘤に寄生していたヤゴスが地底から現れる…」
「ひばりオリジナル大怪獣シリーズ」の(多分)一作目です。
下手な人間ドラマなんか盛り込まず、前半は「モンスターツリー」、後半は「怪獣ヤゴス」の暴れっぷりに焦点を絞っており、なかなか楽しめます。
ヤゴスのオチャメな造形はもちろん、魅力的ではありますが、個人的には、「モンスターツリー」の下りの方が凝っていて面白かったです。
このあたりの怪獣漫画もどんどん復刻されないものでしょうか?(内容と比して、相場高過ぎです…。)
・備考
カバー欠。本体ボロい。後ろの遊び紙に貸出票の剥がし痕(?)あり。
2022年5月9日 ページ作成・執筆