御茶漬海苔・他「悪魔のささやき」(1997年10月23日発行)

 収録作品

・御茶漬海苔「うわさ 〜悪魔のささやき〜」
「恋敵をブチ殺して、冬のプールに沈める理沙。
 しかし、この学校の制服を着た誰かがプールに死体を沈めたという話を、宇田という女子生徒から聞く。
 理沙は宇田にこのことは誰にも言わないよう頼むが、宇田はあちこちに言いふらす…」

・つじいもとこ「繭姫転生」
「病弱で、中学校を一年留年した真由。
 彼女は自分の前世を知りたくて仕方がないが、お小遣いが足りず、寂れたアーケード街の奥にある占い師を訪ねる。
 そこの小柄な老人によると、真由は前世、日本のお姫様だったと言う。
 しかし、父親の政治的な争いに巻き込まれ、十五歳で斬殺されてしまったのだった。
 そして、彼女の兄こそ、前世で彼女を斬殺した張本人だった…」

・つじいもとこ「彼女は見ていた」
「塾からの帰り道、車に轢き逃げされて、死んだ麻衣。
 麻衣の友人、留美は、その晩以降、犯人を見つけるため、轢き逃げされた場所にたたずむ…」

・長田ノオト(原作/村上ナッツ)「モント・ザハト」
「ある寄宿舎、満月の夜、晶が目覚めると、そばに男子生徒の惨殺された死体が転がっていた。
 混乱する晶の目の前に、廻谷先生が現われ、死体の始末をつけてくれる。
 満月の夜毎にそういうことが度重なり、晶は自分が夢遊病であると思い悩む。
 そして、夏休み、寄宿舎は晶と廻谷先生だけ、満月の夜…」

・長田ノオト「12階奇談」
「長田ノオト先生の語る、御自身や御友人が経験されたという、奇妙な話。」

・阿部ゆたか「親友」(1992年「ホラーハウス」3月号」)
「田代由美と石井麻子は大親友。
 だが、麻子を急な交通事故で亡くなり、由美は悲嘆に暮れる。
 そんな彼女に、麻子が想っていた男子生徒の香川が声をかけてくる。
 香川は、麻子が想いを寄せながらも、告白ができずじまいの相手であった。
 また、由美も実は彼のことが好きだったが、麻子との友情を優先したため、打ち明けられずにいた。
 由美は彼と親密になるが、麻子からもらった鏡の中に、血まみれの麻子の顔が映る。
 更に、火葬の際に棺に入れた、おそろいの鏡が、麻子の机から出て来る。
 由美は、香川を取るか、それとも、女の友情を守るべきか、苦しむこととなる…」

2015年1月29日 ページ作成・執筆
2020年6月1日 加筆訂正

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