菅沼美子「消えた花嫁」(1988年1月13日第一刷発行)
収録作品
・「消えた花嫁」(原作/ウィリアム・アイリッシュ)
「レークシティ。秋。
本屋のしがない店員、ジェレミー・キャノン(20歳)は、公園で美しい金髪の娘に出会う。
風に飛んだリボンがきっかけで、二人は再会し、三度目に彼は彼女に結婚を申し込む。
彼女の名は、アリス・ブラウン。資産家のべレスフォード家のメイドをしているらしい。
彼は休暇を取り、公証人の家で彼女と結婚。
ハネムーンに出かけた際、ミシアナポリス(って、どこ?ミネアポリスのこと?)でホテルを探すが、どこもふさがっていた。
ホテルに無理を言い、アリスのために、どうにか一室確保し、ジェレミーはYMCAで一泊する。
翌朝、彼がホテルに向かうと、彼女の姿はなく、ホテルの従業員は皆、ジェレミーもアリスも知らないと言う。
ジェレミーはホテルでもめ、警察署に連れていかれるが、ここでも、誰も彼の言葉を信じてくれない。
絶望したジェレミーが自殺を図ろうとした時、エバンスという刑事に引き止められる。
ジェレミーは、傷口に巻いていたハンカチに「A・B(アリス・ブラウン)」のイニシャルがあることに気付き、刑事にアリスの存在を確信させる。
二人は、消えたアリスについて調べていくうちに、黒い陰謀の渦に巻き込まれていく…」
・「アンドルウのペンダント」
「大学を卒業したばかりのローザは家庭教師としてロートワール家を訪れる。
ロートワール家では門前払いにあいそうになるが、そこへ主人の甥、アンドルウ(12歳)が現れ、彼女を引き留める。
彼女の家庭教師の生徒は、この誇り高く、早熟で、華奢な少年であった。
彼の両親は亡命貴族で、ロシア革命の際、銃殺されていた。
ローザとアンドルウは徐々に信頼を築いていくが、ローザはアンドルウの挙動がおかしいことに気付き始める。
彼は誰かに命を狙われていると言うのだが、その相手とは…?」
2019年11月12日 ページ作成・執筆