中岡俊哉・作/広岡球志・画「心霊写真の謎に挑む 怨霊の館」
(1986年9月26日第1刷発行)
・「第一部 脅威の生霊」
「田川みどりが友人達と夏の海で写した写真。
その最初の一枚、みどりの背後に奇妙な男性が写り込んでいた。
気味が悪いが、捨てるのも躊躇われ、写真は仏壇にしまわれる。
だが、その写真は何故か、みどりについてまわる。
更に、みどりは原因不明の吐血だけでなく、顔の右半分が不気味なできもので覆われていく。
入院するものの、原因が全く分からず、手の施しようがない。
みどりの兄、浩一は、手掛かりを探すため、その写真の場所に行く。
そこで写真を撮ろうとすると、突風が吹き、飛んできた木片で、彼は怪我をする。
浩一の友人は話を聞き、浩一に心霊の専門家の仏法寺を教える、
浩一は仏法寺と連絡を取り、例の写真を見せる。
写真を一目見て、仏法寺は「これはすごい!」と息を呑み、早速、現場へと向かう。
仏法寺が調査したところ、この場所に死体が埋まっているらしい。
だが、警察から横やりが入り、掘り出す許可が得られない。
そこで、仏法寺は大胆な提案をするのだが…。
心霊写真に写っていた男性とは…?
そして、みどりには、男性とは別の霊もとり憑いているようなのだが…」
・「第二部 心霊写真鑑定法」
「心霊写真とは「幽体(エクトプラズム)という残留思念がなんらかの形でフィルムに感光した」もの。
だが、「こじつけ心霊写真」が非常に多く、本物の心霊写真は極わずかしかない。
その鑑定には六つの方法がある。
@肉眼識別法〜目で見て(ルーペを使って)チェック
A霊気識別法〜写真に掌をかざして、霊気をチェック
Bダウンジング識別法〜ダウンジング器具を写真の上にかざし、水晶玉の動きによって、霊の種類をチェック
C霊気感応計器識別法〜霊気に感応する特殊な計器を当てて、チェック
Dコンピューター識別法〜コンピューターにデータを入れてチェック
E追跡調査識別法〜写真に写っている人物・土地・建物の霊的な因果関係を調べる
特に、「追跡調査識別法」が最も重要で、これをしないと鑑定は終了しない。
第一部のストーリー漫画よりも、第二部の心霊写真の解説の方が遥かにアツい!!
心霊写真を「科学的」に研究しようという、中岡俊哉先生の「本気」が伝わってきます。
2022年6月25日 ページ作成・執筆