菊川近子「いのちの火が見える」(1984年7月14日第1刷・1988年11月20日第17刷発行)

「いのちの火が消える」

・「第一話 黒い放課後」(「昭和58年発行 週刊少女フレンド第22号」)
「とある事故で頭を打ってから、人の「いのちの火」と霊を見ることができるようになった女子高生、相本修子。
 彼女の友人、前田育美の「いのちの火」が勢いが弱いことに修子は気づく。また、彼女の背後に見える、江戸時代の農民の霊。
 育美は最近、食欲があるのに、食べ物が喉を通らず、衰弱する一方。
 先日のピクニックの時に、道に迷って、墓石らしきものを倒してから、そうなったとのことだが…」

・「第二話 のろわれた学園祭」(「昭和58年発行 週刊少女フレンド第24号」)
「三年A組の学園祭の出し物は「ロミオとジュリエット」。
 百瀬和世は、ジュリエットの座を中橋美春に奪われて、嫉妬に燃えていた。
 美春を劇に出れないようにする為に、劇薬を美容クリームに混ぜて、和世は美春に渡す。
 美春の顔は劇薬のせいでただれ、和世はジュリエットの役を手に入れることができたが、美春が自殺してしまう。
 そして、劇の当日を迎える…」

・「第三話 ねらわれた秘書」(「昭和59年発行 週刊少女フレンド第2号」)
「保険金目当ての身代わり殺人を企む室家和人と玲子の兄妹。
 室家玲子にそっくりな村井由利は、和人に秘書として雇われ、人里離れた別荘に連れて来られる。
 村井由利と顔見知りな修子は、偶然に別荘で由利を見かけるが、彼女の「いのちの火」は今にも消え入りそうだった。
 修子は別荘を訪れるが、対応に出たのは室家玲子の「いのちの火」は普通に燃えていた。
 釈然としないまま、別荘を後にする修子だが…」

・「第四話 小さな霊ののろい」(「昭和59年発行 週刊少女フレンド第4号」)
「不思議な能力を身につけてから、修子の成績はがた落ち。
 職員室で担任の先生に怒られていた修子を目にした、不良生徒の片岸萌は、修子に接近する。
 両親の不仲が原因で、中学生の頃から遊び歩いている萌の背後に、強い霊の波動を感じる。
 霊の正体を掴めぬまま、修子が再び萌に会うと、彼女の「いのちの火」が弱まっていた。
 萌に憑りついている霊の正体とは…?」

・「第五話 指輪の復讐」(「昭和59年発行 週刊少女フレンド第6号」)
「修子の従姉の相本綾子。
 結婚を控えた彼女はある日、古物商で見たヒスイの指輪を衝動買いしてしまう。
 その指輪を修子に見せると、修子は指輪からどす黒い影のような霊が脱け出るのを目撃する。
 また、綾子の婚約者の男性も、その指輪を見たとたんに、顔色が変わり、しきりに売り払うよう強く言う。
 その夜、当の綾子も奇妙な体験をしてしまい、翌日、綾子と修子は指輪について調べることにするが…。」

・「第六話 喪服の女教師」(「昭和59年発行 週刊少女フレンド第8号」)
「英語を教える浅川先生は、先週末、高校時代の親友達と同窓会を開いて以来、その親友達が相次いで亡くなっていた。
 浅川先生の背後に何者かの霊を視た修子は、先生に協力して、真相を探ろうとする。
 同窓会にやって来た、玉の輿に乗った女性と連絡がつながらないというので、その女性の住んでいるところに二人は向かうのだが…」

平成27年5月6・8日 ページ作成・執筆

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