つじいもとこ「地下2階の銀河」(1995年7月13日第一刷発行)

・「地下2階の銀河」(1990年「ナイトメア」)
「千佳はエリートキャリア・ガール。
 彼女は、兄夫婦が二年間留守する間、高級マンションに住むことになる。
 このマンションのエレベーターは故障が多く、勝手に地下二階まで降りることが多々ある。
 地下二階には何もなく、しかも、誰か一人降りないと、エレベーターは動かない。
 ある夜、仕事から帰った彼女は一人で乗っているのに、地下二階にエレベーターが降りてしまう。
 仕方なく暗闇の中へ出ると、真っ暗闇の中に天の川のようなものが見える。
 慌てて、恋人の信宏(フリーター)に連絡するも、おちゃらけてばかりで、真面目に取り合ってくれない。
 地下二階に潜むものの正体は…?」

・「迷宮入」(「ホラーハウス 1987年8・9月号」掲載)
「高校三年の夏休みに企画した合宿勉強会。
 最後の夜に肝試しが行われる。
 身元不明の首なし死体の墓が目標地点だったが、そこで三組の男女(小泉伸一&長沢瑛子/橋本&ミチエ/谷沢&小早川)が謎の空間に呑み込まれる。
 闇の中には、ネズミのような生物が無数にいて、真っ先に小早川が餌食となる。
 残りの五人は脱出口を探すが、出口と思えたものも、第二次世界大戦のヨーロッパや宇宙空間、または別の異世界に通じており、もとの世界に戻れない。
 一人、また一人と死んでいき、小泉と長沢だけになった時、ここがどういう場所か気づく。
 彼らはここから脱出できるのであろうか…?」

・「SO LONG ーいつか約束の日にー」(「ホラーハウス 1987年8月号増刊 ミステリアスFee」掲載)
「佐野家に家族と共に暮らす、菜都という娘の幽霊。
 彼女は佐野育郎のもと婚約者だったが、結婚を目前にして、急死してしまう。
 以来、育郎に『未練」を抱いたまま、二十数年、菜都はこの家にいる。
 しかし、菜都を視ることができるのは、そこの母親のみで、二人は何だかんだ言いながらも、共存(?)していた。
 ある日、バイク事故で足を骨折した長男の勇人が病院から帰ってくる。
 事故のせいか、彼には菜都が「視える」ようになっていた。
 彼女に会ったことで、彼は「家族の絆」を深く知ることとなる…」

2022年1月31日 ページ作成・執筆

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