宮脇明子「夢見るように眠りたい」(1999年6月11日第1刷発行)

 収録作品

・「夢見るように眠りたい」(「ティアラ」)
「麻美の姉、万理子が事故死して二年。
 麻美は、高顕と姉の間の子供、萌の面倒を看てきた。
 何故なら、彼女は義兄の高顕にほのかな想いを寄せていたからである。
 だが、高顕は再婚し、萌は引き取られることとなる。
 再婚相手の枝里子は元・小学校教師で、厳格かつ潔癖症であった。
 麻美は枝里子に反感を持ち、萌について心配する。
 一度、高顕の留守の間に、家を訪ねたものの、枝里子に二度と家に来ないよう言われる。
 高顕も温厚すぎるが故に当てにはならない。
 しかし、見合いを勧めた女性から、枝里子の小学教師時代のエピソードを聞く。
 麻美は慌てて義兄の家に向かうが、そこで目にしたものとは…」

・「青ひげ物語」(1986年?「週刊セブンティーン」)
「佐倉真帆は、人生に退屈した女子高生(17歳)。
 ある時、彼女は青柳省吾(29歳)と再会する。
 彼は小学生時代の真帆の憧れの人で、旧家のお坊ちゃまであったが、女性と駆け落ちして、大学も中退していた。
 彼の妻はきれいな女性で、真帆の一家が引っ越しする前日に、交通事故死する。
 現在の彼は普通のアパートに住み、普通のサラリーマンであった。
 また、再婚相手は如何にも身持ちの悪そうな女性で、真帆は複雑な思いに駆られる。
 にもかかわらず、退屈な日常と彼の魅力のために、真帆は省吾に惹かれていく。
 彼は彼女とのデートを約束するが、直前になって、彼の妻が急死する。
 彼女の葬式に行った帰り、真帆は省吾が二回結婚して、二度とも妻が事故死していることを知る。
 また、彼の家には砒素があり、前から、亡くなった妻は胃の不調を訴えていた。
 真帆は省吾が妻を殺したと想像するが、彼への想いは断ち切れず、恋仲となる。
 だが、彼女は命を狙われるようになり…」

・「重荷」
「深夜。
 近道するため、暗い公園を通っていると、向こうから自転車がやってくる。
 自転車には時々、電車で見かける男が乗っていた。
 後ろに女性がいるようだが、近づくにつれ、何かおかしいように感じる。
 どうも女の首が長いようで…」

2022年4月13・14日 ページ作成・執筆

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