楳図かずお「ウルトラマン」(1998年2月23日初版発行)

・「怪すい星ツイフォン」(「週刊少年マガジン」1967年6〜11号掲載)
「謎の彗星、ツイフォンが地球に向かって飛んでくる。
 ツイフォンの発する宇宙線の影響で、世界中の水素爆弾が自然爆発を起こす危険が高まり、あちこちで大騒動。
 日本特捜隊は、X国がヒマラヤに秘蔵している水爆を処理するために、ヒマラヤに向かう。
 一行は、地下200メートルの貯蔵庫へと降りるが、六個あるはずの水爆は一つしかない。
 しかも、そこには、巨大な雪男が冬眠していた。
 とりあえず、ある分の水爆の起爆装置を外していたところ、雪男が目覚め、水爆を奪われてしまう。
 逃げる隊員達を追い、雪男が地上に出てくると、今度は空から、ツイフォンから現れた翼竜の怪獣が現れる。
 ウルトラマンに変身したハヤタは二匹の怪獣を互いに争わせ、自滅へと持ち込もうとする。
 ところが、そこに、怪獣の中で最も凶暴なレッドキングも現れて…」

 何度も書いておりますが、念のため、もう一度書いておきますと、私、特撮には、一部のホラー作品を除き、全く知識がありません。
 基本中の基本である「ウルトラマン」「仮面ライダー」を、人生において、ちゃんと観たことが一度もないのであります。
 ですので、楳図かずお先生の名コミカライズの「ウルトラマン」に関しましても、怪獣マンガとしては楽しめましたが、テレビ版との差異等、深い話はできません。
 ですが、この本には、巻末に「著者コメントで振り返るトビラ絵セレクション」と、当時のことを楳図先生が語ったインタビューが載っており、私のような初心者でも、非常にわかりやすく、勉強になります。
 作品は一話しか収録されておりませんが、定価320円にしては、お釣りがくるぐらい、内容は充実した一冊です。
 あと、巷でよく話題に挙がる「汗をかくウルトラマン」はこの作品が出典なのでしょうか?

2020年8月8・9日 ページ作成・執筆

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