松下哲也「恐しい赤ちゃん」(200円)
「緑に囲まれた、小高い岩山の上に建つ夕陽館。
そこに住むのは、夕陽美香とその年老いた召使、お志乃、そして、親戚の松田一家であった。
松田一家に赤ん坊が産まれることになるが、その知らせを聞いた途端に、お志乃の顔色は変わる。
お志乃は夕陽美香に赤ん坊に近づかないように口を酸っぱくして言うが、理由は決して明かさない。
ある嵐の夜、健康な男児が誕生するが、離れに閉じ込められている美香の耳にその泣き声が何故か届く。
泣き声は非常に不快に美香の耳に聞こえ、美香は半狂乱となる。
それだけでなく、別の夜には、赤ん坊と一緒に台所の生米を貪り食っていたりと、おかしなことが続く。
美香は赤ん坊にまつわる因縁が過去にあったのではないかと、書斎で調べ物をすると、夕陽家の子供達は「口べらしの呪い」によって大勢怪死していることが書かれてあった。
「口べらしの呪い」とは?
そして、夕陽美香の先祖にまつわる忌まわしい所業が明らかになる…」
・備考
カバーなし。表紙、右上に剥げあり。小口の下部に「ao」という書き込みあり。本文、ところどころ目立つシミあり。
平成27年7月20日 ページ作成・執筆