黒田みのる「おんなの家」(漫画アクションコミックス1978年11月25日号)
収録作品
・黒田みのる「おんなの家」
第一章・うめき散り
第二章・哀愁の肉感
第三章・追憶の床
第四章・未来への殺意
「森本広子は、家庭教師として関川家に向かう途中、眼鏡の男にレイプされ、処女を失ってしまう。
彼女が意識を取り戻した時、男の子が、彼女のおマタの破瓜の血を舐めていた。
男の子の案内で関川家に向かうと、女性の霊達が彼女が関川家に来ないよう合図する。
広子は、強姦されて以来、霊視能力を得ていたであった。
屋敷で彼女を待っていたのは、関川京子という可憐な少女であり、祖父との二人暮らし。
女達の霊の警告にも関わらず、広子は、京子が自分と同じく両親に先立たれていることから、住み込みの家庭教師の話を引き受ける。
京子の祖父は、広子に見せるものがあると、仏間に案内する。
関川家は三百年続く家柄で、仏間にはたくさんの位牌と、過去に権勢をふるった女主人、梅女(ばいじょ)のミイラを安置してあった。
何故か広子はこの屋敷に懐かしさを抑えることができない。
また、どうしてか強姦されて以来、身体に淫乱の血がたぎり始める。
その夜、京子の祖父は、前の家庭教師の男が来ても、家に入れてはいけないと念を押して、外出し、屋敷は広子と京子のみ。
すると、昼間の男の子が現れ、広子を仏間に案内する。
仏間では、着物姿の女幽霊が揃って、彼女を待っていた。
そこで、広子は、自分が梅女の生まれ変わりであることを知らされる。
女幽霊達は梅女に仕えていた者達で、男の子の霊は梅女の子供の霊であった。
女幽霊達は、梅女に恨みを持つ霊が、関川家を絶やすために、京子を狙っていると訴えるのだが…」
・白木卓「黄昏の女」
電車で女スリを見つけた男のギャグ・マンガ。
「おんなの家」は、青年誌の増刊に約200ページの描き下ろしとして発表された作品です。
でも、三分の一はエロ・シーンという、豪快と言うか、単に余裕がなかったと言うか、まあ、そういう感じになっております。(最初のレイプ・シーンだけで40ページ、引っ張ります。)
また、ストーリーも意味がわかるような、わからないような、いつもの「黒田みのる節」です。
とは言え、それ以前の作品と較べて、女性キャラの「艶っぽさ」をより追求しているように感じます。
後の、レディース&オカルト・マンガの礎になったのではないでしょうか?
「怨霊の里」(桃園書房)にて、追加のページや多少の変更を加えて、単行本化されております。
2018年9月21日 ページ作成・執筆