真木のり子「扉をあけると魔女がいる」(1975年7月15日発行)

「花園学園3年A組に転校してきた高丘明日香。
 彼女は、隣席の赤木光と親しい仲となる。
 が、そんな二人を、光の元・ガールフレンドの魔季は快く思わない。
 魔季は、嫉妬に狂うあまり、明日香に壮絶な嫌がらせを展開。
 だが、担任の教師により、現場を取り押さえられてしまう。
 光の愛を失うことに絶望した魔季は自殺を図る。
 その時に、彼女に呼びかけるものがあった。
 心と肉体を授ければ、魔季の願いは叶えられると、その声は告げる。
 魔季は心も肉体も自由にするように答え、彼女は魔女となるのであった。
 魔季が失踪してから、しばらくして、北海道へ修学旅行がある。
 夜、キャンプファイアーを囲む明日香は、木の陰に魔季の姿を見たように思う。
 魔季の後を追って、明日香と光の二人は森の奥に進むと、そこに荒れ果てた洋館があった。
 そして、洋館の三階の窓には、魔季が二人を見下ろしていた。
 明日香と光は洋館に入ってみるが、それは魔女が二人の愛を割くために仕掛けた罠であった…」

 真木のり子先生に関しては、ほとんどわかりません。
 後期の太陽プロのメンバーでありましたが、それ以外の情報となると、この単行本一冊しか私は知りません。
 レアな本ですが、積極的に取り上げられたことはあまりなく、知名度もマニア人気も低いようです。
 とは言うものの、個人的にはつまらなくはないと思います。
 絵はバリバリの少女漫画ですが、安易かつこけおどしな描写でごまかそうとはせず、グロ描写に力を入れていて、非常に好感を持ちました。
 特に、ラストの家族が魔女に操られるシーンは、作者が力尽きていたのか、妙にギクシャクする絵柄とグロ描写が融合して、非常に味わい深い感じです。
 また、p197の狼男が少女の脳ミソを喰らう描写は、個人的にはかなりキました。(少女の死体が目を見開いているのがイヤ。)
 ラストには作者の後書きページがありまして、作者のプロフィール等書かれております。(そのページから判断するに、酒好きの、明るい女性であったようです。)
 謎なのは、郷力也先生のアシスタント募集が載っていることでしょう。(アシスタント募集の横に書かれてある絵は、郷力也先生の自画像ですか?)
 これはあくまでも推測でしかないのですが、同じ太陽プロつながりで、真木のり子先生は郷力也先生のアシスタントをされていたのでしょうか?

・備考
 デッドストックらしい。何故かスリップが二つ付いていた。

2016年5月19日 ページ作成・執筆
2016年11月15日 加筆訂正

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