杉戸光史「怪談青とかげ」(1974年2月25日発行)
「朝子は山道で、青色のとかげを石で叩き殺す。
その青とかげは謎の少女、魔来(まき)のペットであった。
翌日、朝子のもとに差出人不明の小包が届く。
その中身は、昨日殺した青とかげにそっくりなおもちゃであった。
朝子は妹の夕子にそのおもちゃを捨てるように言うが、夕子はこっそり自分のものにしてしまう。
しかし、その青とかげは本物で、夕子はとかげに噛みつかれ、トカゲ女と化す。
夕子は、朝子を襲った後、置手紙を残して、失踪。
その手紙には「三日後に秘密のすべてを話すわ 必ず一人でむかえに来てね」と書かれていた。
三日後、下校途中の朝子は、ある少女に導かれ、森の奥の邸を訪れる。
中に入ると、檻が置かれている部屋があり、中にはトカゲ女達が閉じ込められていた。
そこで朝子は夕子と再会するのだが…。
そして、謎の少女、魔来の正体は…?」
非常に古賀新一先生の影響の強い作品です。
その影響とは「物量攻め」と「脈絡なく次々と繰り出されるショック・シーン」。
絵柄もところどころ似ているところがあり、「売れるためなら、手段を選ばない」というオーラを感じます。
ちなみに、ストーリーとしては「吸血紅こうもり」(ヒバリ・ヒット・コミックス)とほぼ一緒だなあ…。
ヒバリ・ヒット・コミックスにて「恐怖の青とかげ」のタイトルで再刊されております。
経費削減のためか、冒頭のトカゲ図鑑と、章の扉のトカゲの絵が削られております。
・備考
貸本使用。糸綴じの穴あり。カバーに痛み。前後の袖、遊び紙にセロテープの痕あり。後ろの遊び紙にボールペンによる書き込みあり。
2019年7月8日 ページ作成・執筆