古賀新一「私の肌に呪いの顔が@」(1973年7月5日発行)
「私の肌に呪いの顔がA」(発行年月日不明)
「私の肌に呪いの顔がB」(1973年3月31日発行)
・「私の肌に呪いの顔が@」
「松村由美の姉、マリは、美しい容貌とは正反対に、心のねじくれた娘であった。
由美の誕生パーティの時、マリはケーキの中にイボガエルのおもちゃを忍び込ませる。
それを口にした、さゆりは大の蛙嫌いで、ひどいショックを受ける。
しかも、マリはそれを由美のせいにして、パーティは台無し。
帰宅した、さゆりは、ショックから、自分の身体が蛙に変身するという妄想に取りつかれる。
由美はさゆりの見舞いに行くと、蛙人間になった、さゆりに襲われ、失神。
三日間の昏睡状態の後、目を覚ました由美は、さゆりの自殺を聞かされる。
由美とマリはさゆりの家に線香をあげに行った帰り、マリが、さゆりが蛙人間かどうか、死体を確かめようと言い出す。
マリはさゆりの棺桶を掘り出すが、中からは大量の蛙が現れる。
二人は墓場から逃げ出すが、以来、由美は様々な怪異に襲われることとなる…」
・「私の肌に呪いの顔がA」
「呪いの人面疽に襲われた、由美の一家。
人面疽は姉のマリに憑りつき、由美を誘う。
洞窟の中で、意識を取り戻した由美は、親切な農婦に助けられる。
だが、農婦の夫や息子は顔に包帯を巻きつけていた。
また、離れの物置小屋には、死んだ娘が安置されているらしいのだが…。
さゆりの怨念は手を変え、品を変え、由美を追い続ける…」
・「私の肌に呪いの顔がB」
「さゆりとその祖母により、マリは、由美とは血がつながっていないと偽の情報を信じ込む。
また、人面疽は由美の両親に憑りつき、由美は家から追い出されてしまう。
由美は自殺を図るが、気が付くと、草原の中のあばら家にいた。
そこには、サングラスをかけた少女と祖母、そして、病床に臥せる女性がいた。
病気の女性は声も名前も母親と同じで、由美はその女性に会おうとするのだが…。
そして、さゆりの復讐はクライマックスを迎える…」
雑誌連載された作品と思われますが、詳細は知りません。(注1)
長編において顕著な「バッド・トリップ的展開」を腹いっぱい、味わえます。
古賀新一先生にとっても、お気に入りだったのでしょうか、立風書房のレモンコミックスにて、大幅に加筆され、単行本化されております。
・注1
単行本Aのp23にて、マリの名前が「亜也子」と間違っている箇所があります。(レモンコミックス版では訂正されてます。)
雑誌連載時は「亜也子」だったのか、単なる誤植なのか、謎です。
・備考
「私の肌に呪いの顔がAB」の単行本、貸本。カバーに痛みや折れあり。糸綴じあり。単行本Bのp23・24、セロテープによる裂けの補修あり。
2018年3月21日 ページ作成・執筆