五島慎太郎「蛇女ゴーゴン」(1973年3月15日発行)

「学生のヘレナと、友人のダフネ。
 二人は夏休みの課題として、ギリシア神話のゴーゴンについて調べるために、荒れ果てた城址を訪ねる。
 この城址がある、今は無人の村には五十年前にゴーゴンが現れたと伝えられていた。
 ふとしたはずみで、崖を踏み外したヘレナは転落、意識を失ってしまう。
 ヘレナが目を覚ますと、見知らぬ屋敷のベッドに寝かされていた。
 そこはカモドス家の屋敷で、ヘレナはカモドス家は五十年前に滅びたはずと訝る。
 しかも、昼間訪れた時には荒廃していた城址は、いつの間にか復元されていた。
 カモドス家の屋敷では、蛇を愛する、気難しい老未亡人と、その息子、エレフォンの二人が細々と暮らしていた。
 家が落ち目ということもあったが、召使が次々にゴーゴンによって、石にされてしまったからである。
 ゴーゴンは、遺跡発掘のために城址を訪れた一行が怪死を遂げて後、出没するようになる。
 その一行の中の唯一の生き残りである、美しい少女、タリュスの手には新鉱石が握られていた。
 しかし、タリュスは当時の記憶を失っており、新鉱石の在処がわからない。
 村人達は新鉱石を得ようと、城址を掘りにやって来るようになるが、皆、ゴーゴンに石にされてしまう。
 どうやら、ゴーゴンは新鉱石の番人らしいのだが…」

 五島慎太郎先生の「世界怪奇名作シリーズ」第二弾は「ゴーゴン」です。
 ハマー・フィルムの「妖女ゴーゴン」(1964年/未見)から着想を得たのでしょうが、SFの要素もあります。
 んにしても、「ドラキュラ」「ミイラ男」「狼男」はわかるのですが、「ゴーゴン」ってちとマイナー過ぎですかね。
 ゴーゴンをテーマに据えたマンガは、これと、西たけろう先生の「魔女ゴーゴンの墓場」しか思いつきませんが、他にもあるのでしょうか?
 最後に、髪の毛が絡み合った蛇というゴーゴン、作画的には非常に面倒臭いと思うのですが、五島慎太郎先生は丁寧に描いておりまして、好感が持てます。
 ただ、ロコツに「老け顔」なのが惜しい!!

2016年2月1日 ページ作成・執筆

ヒバリ黒枠・リストに戻る

メインページに戻る