流悦子「ママが血を吸う」(原案・館蘭十郎/発行年月日不明)

「椿敏郎の娘、礼子は、新しい母親を毛嫌いする。
 継母の小枝子は、連れ子の真弓と共に、椿敏郎のもとに嫁いできた、美しい女性であった。
 礼子は小枝子を吸血鬼と呼び、女中も小枝子が真弓の首から血を吸う現場を目撃する。
 そんなある日、礼子の兄の哲也が大学から家に戻ってくる。
 礼子は兄とハイキングに出かけると、偶然に、先日、近所に越してきた杳子という娘と出会う。
 三人はハイキングを楽しむが、散歩に出かけた礼子が戻ってこない。
 哲也と杳子が捜すと、礼子が真弓の死体の前に立ちすくんでいた。
 そして、礼子の手には、血にまみれた、おもちゃの弓矢があった。
 真弓の死に半狂乱になった小枝子は、礼子の犯行を主張。
 だが、おもちゃの弓矢で人を殺せるはずはなく、傷は獣の牙のようなもので、しかも、真弓の死因は失血死であった。
 真弓の死は、吸血鬼の仕業なのであろうか…?
 そして、屋敷に一人になった礼子に小枝子の魔の手が迫る…」

 「血のバラ乙女」の続編(外伝?)です。
 非常に心苦しいのですが、私、流悦子先生の絵柄に魅力を感じず、ちっとも食指が動きません。
 今まで読む気が起こらず、ずっと放置してきたのですが、読んでみたら、ラストのどんでん返しに唖然…です…。
 ヒロインの腹黒さだけでなく、あまりにこじつけな謎解きも、なんだかな〜。
 ひばり書房の「黒枠オーラ」をもってしても、イマイチな印象しか生まない作品だと思います。

・備考
 カバー痛み。全体的に水濡れの痕あり。後ろの遊び紙に古本屋の値段記入。

2017年10月4日 ページ作成・執筆

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