森由岐子「呪われた変身」(1975年7月15日発行)



「資産家の綾小路博重の双子の娘、麻紀と志麻。
 容姿は同じなのに、性格は真反対で、姉の麻紀は勝気で冷酷、妹の志麻は大人しく優しい娘であった。
 母親の駆け落ちをきっかけに、娘達は屋敷に閉じ込められていたが、ある日、父親が飛行機事故で他界。
 父親の死後、邸は、姉妹と婆やの三人暮しとなる。
 ある日、麻紀が、父親が秘密にしていた「あかずの部屋」を調べると、そこは拷問部屋であった。
 更に、死んで間もない母親の死体を発見。
 父親の日記から、彼が、浮気した母親を拷問部屋で責め苛んでいたことを知り、麻紀は興奮を抑えることができない。
 彼女には、父親と同様、サディストの血が流れていたのであった。
 そんな時、婆やの孫息子の篠原史郎が邸を訪れる。
 姉妹は彼に一目惚れし、麻紀の懇願により、史郎は邸に滞在することとなる。
 だが、彼は、活発な麻紀よりも、大和撫子な志麻になびき、麻紀は嫉妬の炎を燃やす。
 一計を案じた麻紀は、婆やと史郎を旅行に出し、その間に、志麻を拷問部屋に連れ込み、監禁&拷問。
 麻紀は志麻と入れ替わり、史郎の愛を得ようとするのだが…」

 あの時代に「サディズム」を大胆に導入した怪奇マンガを描いたところに、森由岐子先生の先見の明が窺えます。
 性的なものを扱っているわけではないものの、こういう知識の幅広さが、後に活躍するレディース・コミックでも活かされたかもしれません。(注1)
 SMの本を見ながら、興奮に打ち震えるヒロインの描写に脱帽です。

・注1
 単行本を紛失したので、うろ覚えなのですが、あかしまや・名義での「柩の部屋」に、「よその旦那を横取りしたら、重度のサディストで監禁される」という話があったように記憶しております。
 確認したいのですが、「柩の部屋」の入手はなかなか大変そうだ。

・備考
 ビニールカバー貼り付け。シミ多し。

2018年9月18日 ページ作成・執筆

ヒバリ黒枠・リストに戻る

メインページに戻る