浜慎二「SF入門」(1967年10月15日発行)
浜慎二「SF怪奇入門」(白枠/1971年2月15日発行)
浜慎二「SF怪奇入門」(黒枠/1974年5月15日発行)


・「ひとり静か」
「宝石強盗を働いた二人組。
 数億円の価値を持つ宝石を持ちながら、殺人を犯してしまったために、金に換えることもできない。
 その時、ひらめいたのが、人口冬眠を研究している老学者のことであった。
 老学者は近い将来、核戦争が起きるから、日本国民は冬眠すべきと主張して、キチガイ扱いされていたのであった。
 二人組は、老学者を脅して、三人一緒に人工冬眠に入るのだが…」
 「怪談・54」(貸本/つばめ出版)からの再録。

・「幸せな男」
「目的を達成するためなら、手段を選ばない産業スパイ。
 不可能はないと豪語する彼だったが、さすがの彼も手にあまる仕事があった。
 初めての失敗でプライドを傷つけられた彼のもとに電話がかかってくる。
 電話の主は、アラビア風の外国人を連れた小男であった。
 小男が言うには、この外国人は人の姿を消す術をかけることができるとのこと。
 物は試しと、産業スパイは術をかけてもらうのだが…」
 「オール怪談・31」(貸本/ひばり書房)からの再録。

・「ああ!人間」
「肉体労働やスポーツで、人造人間が幅をきかせる近未来。
 人造人間のオーナーである金平は、自分の人造人間をボクシングのチャンピオンにすることに必死。
 そこで、闇医者に人間の脳を人造人間ボクサーに移植する。
 効果はてき面、連戦連勝となるが…」
 「怪談・86」(貸本/つばめ出版)からの再録。

・「シンペイ(身辺)雑話」
 浜慎二先生の本名は「杉田臣平」といいまして、名前に引っ掛けた紹介文です。(執筆者は不明)
 ただし、これは「SF入門」の単行本のみ掲載されており、黒枠のこの単行本は広告になっております。
 当時から「御清潔すぎ」と評されているのに、妙に納得してしまいました。
 浜慎二先生は後にエロ劇画の方にも手を伸ばしますが、絵もストーリーも上手いのに、ちっともエロくないんだな、これが。(個人の感想です。)

・浜慎二「ああ同窓会」
「古道具屋できれいな小箱を見つけた青年。
 その小箱の中には、爪楊枝のような、一本の木切れが入っていた。
 がっかりして、木切れを放り出す青年だが、その木切れが写真の人物の頭に当たる。
 その翌日、その人物が頭に怪我をしたことを知る…」
 元ネタは、A・J・アラン「怪毛」でしょう。
 設定はそっくりですが、結末はかなりアレンジしております。
 「怪談・73」(貸本/つばめ出版)からの再録。

・浜慎二「秋も終りの日に…」
「両親を亡くし、親戚に学資を出してもらっている貧乏学生。
 とある夜、彼は見知らぬ老人に呼び止められる。
 喫茶店で話を聞くと、どうも老人は大金持ち。しかも、青年を相続人にしたいという。
 大金を目の前にして、有頂天の青年に、老人は条件として、青年の「未来」と交換を持ちかける…」
 元ネタは、怪談の古典的名作、H・G・ウェルズ「故エルヴシャム氏の話」。(傑作です。ご一読をお勧めします。)
 この短編をもとにして、水木しげる先生も、藤子・F・不二雄先生も描いておりました。(調べると、もっとあるかも。)
 浜慎二先生は、基本的な内容はほぼ一緒ですが、オチを少し捻っております。
 「怪談・71」(貸本/つばめ出版)からの再録。

・「顔」
「映画スターを夢見ながら、一向に芽の出ない無名俳優、赤井哲也。
 せめてスターらしい格好をしようと、長年の友人、平田のもとを訪れる。
 医学者の卵の平田は、仕事の邪魔だと、借金の依頼をそっけなく断る。
 逆上した新井哲也は平田を絞殺、しかし、物取りの犯行ということになる。
 その後、新井哲也はプロデューサーに見出され、赤木哲也と改名、スターへの道を邁進する。
 が、自動車事故を起こし、顔に現代医学では手に負えないほどの大怪我を負う。
 プロデューサー達が頭を抱える中、顔を元通りに治せると言う医師が現れるのだが…」

 貸本マンガの「怪談」から採った短編集です。(もっとこういう単行本を出して欲しかったです…。)
 ヒバリ・ヒット・コミックスの浜慎二「SF恐怖入門」にて、ほぼ同内容で再録されております。

・備考
 「SF入門」は貸本使用。ビニールカバー貼り付け。後ろの遊び紙に貸出票の貼り付けあり。
 「SF怪奇入門」(白枠)は全体的に状態悪し。カバーに破れ、欠損あり。

2016年3月21・22日 ページ作成・執筆
2017年4月26日 加筆訂正
2017年10月18日 加筆訂正

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