古賀新一「ばけネコののろい」(小学六年生6月号/1968年6月1日発行)
「由起と喜代の姉妹の住む家の裏山にある、ほら穴。
そのほら穴では、その昔、地獄絵師が呪いの絵を描くために、多くの猫をいたぶり抜いては殺したと言い伝えられていた。
由起が止めるのを聞かず、おてんばな喜代は面白半分でそのほら穴に入る。
二人は奥で数匹の猫を目撃するが、以来、喜代の様子がおかしい。
無意識のうちに不気味な絵を描き、猫にひどく怯えるようになる。
更に、階段から転落して怪我をしてから、ますます奇行がひどくなり、ネズミを生きたまま食べるようになる。
だが、暖炉で大火傷を負い、喜代は死亡。
喜代はこと切れる寸前、由起の腕に噛みつく。
怪我はなかなか良くならず、由起は病院に向かうが、噛まれた腕が猫のように変わっていた。
ばけ猫の呪いは、喜代だけにとどまらず、由起にまで波及する…」
古賀新一先生らしい、「めくら撃ち」な恐怖描写が炸裂する中編です。
当然ながら、理路整然とした内容ではありません。
でも、まあ、「呪い」って闇雲なものでしょうから、それはそれでありなのかも…。
ひばり書房の黒枠単行本にて、「ばけ猫の呪い」(ひばり書房/黒枠)のタイトルで再録されております。
・備考
状態、かなりボロい(ボロ過ぎて、詳細は省略)。裏の絵の線を鉛筆か何かでなぞっている。
2017年2月12日 ページ作成・執筆